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講演すると気持ちいい、「成功するWEB店長の条件」--感性的研究生活(4)

2005/06/17
講演すると気持ちいい、「成功するWEB店長の条件」--感性的研究生活(4)

日本教育会館7階で、CMPジャパン開催した「特別講演!」セミナーが開かれた。私も講師(3名の内の一人)である。このセミナーは健康食品のWEBショップの運営に関わる人々向けのものだった。
http://www.kenko-media.com/seminar_info/detail.cgi?article_id=284&media_id=seminar
http://www.cmpjapan.com/
私の演題は「成功するWEB店長の条件」である。講演内容は、下記に掲載されている。
http://www.sciencehouse.jp/research/kenkyu.html
http://www.sciencehouse.jp/research/20050613seikouweb.pdf
参加者はお酒のS社、醸造業のK社など50社ほどが集まった。社長や担当部長もいる。私の話の間中、熱心に鉛筆を走らせている人が多かった。
半分は、すでに実績のある会社のようで、残り半分ははじめたばかりかこれから取り組もうという会社らしかった。大手企業の担当者や実績のある健康食品企業の担当者は、しきりに納得したという顔をしていたが、お金儲けセミナーと勘違いしてきたらしい数名は納得が行かないようだった。
・ネットにショップを作ったら、機械任せにしてザクザクお金が入ってくるのでは、・・・。
 (この人はきっと商売で失敗するだろう。市場競争と言うものを理解していない)
・グーグルなどの検索サイトで自分のサイトが上位に出てくるようにするずるい手はないか・・・。
 (SEOの王道は良しとして、ずるい方法でもうけられるとすればお縄頂戴しかない)
・結局、値引き競争しかない、、、。
 (おいおい、私の話を聞いていたのか)
これらの例外的な勘違い聴衆を除くと、私の講演はかなり印象深い話と映ったようだ。鉛筆を走らせる音が聴衆の関心の所在を私に伝えてくる。-鉛筆の音がひときわ大きくなった話題は次のようなところである。
・日本における食品全体の売上は1999年を境に下落に転じている。
・食品のネット販売は逆に増加している。
・新規参入者が多く、過当競争になっている。
・ネットビジネスは、国内で1業種1社しか生き残れない。
・値引き競争、設備投資競争、サービス競争、、、すぐにパワーゲーム化する。
・生き残りのためには差別化戦略と説明能力の強化しかない。
・差別化戦略には・・・などなどがある。
・ウイルス以外にスバイウエアやボットなど多数のマルウエアが登場している。
・社員別の機密保持契約が必要である。
・セキュリティのための労働協約が必要である。
・配送コストがネットショップでは最大のコストとなる。
・法的規制のため、販売に当たって「健康食品の効果」を謳うことは出来ない。
・「健康食品の効果」を本に書かせたり、お金を払ってウエブに掲載させるのは違法になる。
・「健康食品の効果」は、学会の論文データベースやマスコミの客観報道にリンクして示せ。
・値引き競争に巻き込まれるな。値引きよりもオマケ。
・価格で勝てない商品からは撤退しよう。勝てる商品だけで勝負をかけよう。
聴衆は興奮気味に聞き入って、講演が終わるとバラバラと私に駆け寄る人たちが多かった。勘違いの人もいたが、多くは的を射た質問だった。
たまには、実務に関連した講演もいいものだと感じた。

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琵琶

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前田進先生のこと--交友の記録(8)

2005/06/10
前田進先生のこと--交友の記録(8)

前田進先生のことが書かれているコラムを、今朝、私の妻が見つけた。
http://homepage2.nifty.com/mun/column/maeda.htm
前田進先生とは、ネイチャーに何度も登場した有名な生物学者である。カリフォルニアと日本を激しく行き来しながら最新の研究に取り組んでいた。実験材料として「カイコ」を使用していたことでも有名だった。
1998(平成10)年3月、突然、46歳の若さで亡くなった。
この記事には「さらに前田さんは、1993(平成5)年に「昆虫ウイルスとバイオテクノロジー」という本を日本のサイエンスハウス社から出版した」なとど書かれていた。サイエンスハウスとは私の会社である。「昆虫ウイルスとバイオテクノロジー」は当社の「書籍ペストの12冊」の常連である。
http://www.sciencehouse.jp/works/library.html
この記事を書かれた方とは面識がないが、トゥモロゥファームという農園を経営している鳥取大学山岳部OBで前田先生とは、登山の仲間だったらしい。私は研究で著名になった後の前田先生しか知らないが、たいへん気さくで気難しいところを感じたことはなかった。ご本を出版するころ、私の社は、顧客の大型倒産の余波を受けて瀕死の重態と言ってよい有様だった。私は余裕なくキリキリと毎日をコマネズミのように走りまわっていた。前田先生らとの交流は生きてゆく希望であり、すべての未来を明るく照らす光のように感じていた。
その前田先生が、活躍はこれからもますますにと大きな期待が集まる最中に、なくなられたのである。私の中で何かが崩落したようなさびしく、辛いものを感じた。あれから、もう7年が過ぎている。
トゥモロゥファームのこの記事を読んでも、今も涙が禁じえない。書かれた方の暖かい人柄もあるだろうが、前田先生の中にあった人間性を強く反映している文面である。
前田先生を取り上げてくれた作者の方に深く御礼するとともに、改めて前田先生のご冥福をお祈り申し上げます。

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研究発表-技術史教育学会--感性的研究生活(3)

2005/06/04
研究発表-技術史教育学会--感性的研究生活(3)

今日は、何もない休日、心うきうきとばかり、早朝愛犬の散歩をして、C大学のK教授(現学長補佐)からの久しぶりのメールに、いそいそと返事を書いて、そろそろ仕事仲間のF氏と打ち合わせを兼ねた昼食の約束のために外出しようと身支度を始めたころ、自宅のクロ電話が悲鳴を上げるように鳴った。
家内が電話口に出る、私は耳をそばだてる。--ご隠居のN先生からの電話だ。妻があわてて、私に取りつぐ。N先生はもっとあわてていた。「今日の発表は、あ、あ、、。あと10分でI先生の番ですよ」、、、「I先生・・・」とは私のことだ。N先生はめったなことで私を「I先生」などとは言わない。「Iさん」である。れれれっ、何事か?、と身構えながら、考えた。「技術史教育学会は来週でしたよね」と私。「もう、始まっています」とN先生。わっ、たいへん、1週間、私がスケジュールを勘違いしていたらしい。N先生と私が連名で2本の発表がある。私が先に発表して、続いてN先生の番の予定だ。「じゃ、私が先に発表しますから、あとで駆けつけてください」とN先生。えっ、と言ったって、上智大学の会場までは我が家からたっぷり1時間半はかかる。ままよ、午前の部の最後が11時半ころの開始だったはず、この時間までに間に合えば何とかなるだろうと私は思った。
演題は「日本語プログラミング言語:約20年の歴史と今後」である。発表資料は、次のURLに掲示されている。
http://www.sciencehouse.jp/research/20050604-1.pdf
自宅のパソコンに向かって、発表資料をネットにアップする、妻にFさんへの断りの電話を頼む、移動用のノートパソコンを取り出して小脇に抱える、免許証をポケットに投げ入れる、玄関を走り出る、車に飛び乗る、、、"待てよ、このまま車で会場に駆けつけるのは危険だぞ、今日は道路の混雑はどうか、所要時間はどのくらいか、都内に出るまでの道路の混雑が心配だ、、、むむっ、調べている時間はない、ええい、最寄の駅で電車に乗り継ごう"と、ハンドルを握り、鉄塔道路へと右折しながら考える。電車に飛び乗る。"駅から歩く時間を考慮すると時間が足りないかも知れない、、、駅構内の歩く時間も馬鹿にはならんぞ、、、乗り換え時間もある、、よし、都内に入れば道路はすいているだろう。御茶ノ水の駅からはタクシーだ"、、、電車の中でも気が気ではない。タクシーが上智大学の正門に到着、、、見渡しても学会の案内看板がない、、、守衛室に駆け寄る、、、尋ねると、指差して建物を教えてくれた。やや重く感ずるノートパソコンを小脇に小走りに会場に向かう。3階までは階段である。走って上る。廊下に出て、左右を見るとかなたに受付らしい人影がある。よかった、、、駆け寄ると中年の男性が立ち上がる。間違いない。「あの、、、発表者の者ですが」と私。「あっ、Iさんですね」と男性。男性は、すぐに入り口に向かって走る。走りながら、私に中に入れと促す。男性は入り口から、会場内に向かって「Iさんが到着です」と叫ぶ。私の顔が火のように熱い。真っ赤に違いないが、室内は暗幕が下りていて暗いので見えやしないだろう。午前の部の最後の演者の講演がちょうど終わった瞬間のようだった。まだその演者は壇上に残っていて、ノートパソコンの後始末をしていた。ままよ、ここまできて、あわててなるものか、居直って発表しようと腹をくくる。
まず、私がマイクを握って「遅くなって、ご迷惑をおかけしました」と謝罪すると不思議と心が落ち着いた。会場は好意的だった。ネットから資料ファイルをダウンロードし、パワーポイントを開くまでにやや時間が経過した。いつものように話し始めた。「私はSE・プログラマの一兵卒として20数年を過ごしてきました」と手短に自己紹介すると、会場はシンとなる。皆さんが聞き耳を立てていることがひしひしと伝わってくる。大学人、それも定年前後の大先生が多いこの学会では、民間人の発表は目新しいに違いない。ウケを狙って自己紹介したわけではなかったが、かなりの衝撃だったようだ。
淡々と発表が進む。私の前に発表したN先生のお話がよかったのかも知れない。どの研究会で発表するよりも会場の人々の視線が熱い。しかし、残り5分を知らせるベルはまもなく鳴ってしまう。おそらく、前の演者が私の到着を待って、講演を引き伸ばしていたのかも知れない。その分、私の発表時間は圧縮されたのだろう。話をはしょり気味に進める。何とか、最後のベルの前にはお話を終える。ベルを少し待っていてくれたのかも知れない。質疑が始まると、たちまちたくさんの手が挙がる。はじめはトロンプロジェクトの質問だった。「日本語プログラミング言語の冬の時代はトロンプロジェクト受難の時代に当たる」という私の話に関連するものだった。私もトロンプロジェクトの末端にいて、プロジェクト崩壊の悲劇をまともにかぶったので、その事情を目の当たりにしていた。その後のトロンの雄伏の期間と最近の再興という流れもよく承知している。日本語プログラミング言語の発展と低迷の波の形はまったく同じであることを説明しつつ、トロンへの期待も語った。あとの質問はよく覚えていないが、私の発表に対する好意的なものばかりが続いた。なおも質問者が続くなかで司会がこれを制して終了を宣言した。

夜開かれた懇親会(立食パーティ)でも、私はちょっとした人気者だった。会長や事務局長を取り巻く渦は当然として、なぜか私の周りにも小さな渦が最後まで続いた。遅刻したことが、かえって注目度を高めたのかな、などと不遜なことも考えながら、帰途に着いた。

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