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組織を活かす力、改革する力--社長の条件(6)

2005/07/11
組織を活かす力、改革する力--社長の条件(6)

13.生きた組織
組織は、運営のいかんによっては力を発揮し、時には無気力・無力となる。個人の力に変化はなくとも、運営のいかんによって組織の力は大きくも小さくもなる。
組織を理解し、掌握し、適切に運営し、ときに荒々しく解体・再生を図るのはリーダーの役割である。企業組織のリーダーたる社長は、企業組織を理解し、掌握し、適切に運営し、ときに荒々しく解体・再生を図る力が必要である。組織についての深い理解と運営に熟達していることが社長の条件である。
13-1.一般に組織とは何か
(1)組織の不思議-定常流的実在
「組織」とは摩訶不思議なものである。
デフォーの作品として知られる「ロビンソン漂流記」は、絶海の孤島に取り残されていたロビンソンクルーソーの物語である。モデルとなった実在のロビンソンは「アレクサンダー・セルカーク」という船乗りだったと歴史家は指摘している。
デフォーは小説「ロビンソン漂流記」で、社会なしに人は生きてゆけるかと言う思考実験を試みたといわれている。ロビンソンクルーソーは、無人島で工夫を凝らして生き延びることに成功するが、元の社会に戻ることに焦がれて、沖合いを遠く通り過ぎてゆく帆船に向かって叫び、シャツをくくりつけた棒を激しく振り続けてむなしく何年もの日々を送るが、ついに近くを航行する船に発見されて、ハッピー・エンドを迎える。この思考実験の結果にデフォー自身は満足しなかったかも知れないといわれているが、結果は、おおむね人は社会なしには生きてゆけないことを示している。言い換えれば、人はおおむね組織なしには生きてゆけないのである。
ところで、一人の人は多数の組織に属することが出来る。たとえば、一人の人は家族という組織と会社と釣り同好会と町会と、、、、場合によっては政党や檀家組織などの宗教的組織などにも参加している。すなわち、同時にたくさんの組織の構成メンバーになることが出来る。
また、ある組織はそれを構成する人員が入れ替わってもその組織である。新入社員が入って、ある社員が退職するのは、ありふれた光景である。人が変わっても会社Aはその会社Aである。
組織とは、マンジュウの詰め合わせの箱のように考えている者がいるが、まるで違うのである。マンジュウの詰め合わせの箱ならば、1つの箱に入っているあるマンジュウを同時に別の箱には入れない。また、組織を岩や建物のように考えるものがいるが、岩を構成する各部分が入れ替わったり、柱や床が始終入れ替わったりしてしまうとすれば、どうだろう。ありえないことである。
組織とは、水面に浮かぶ波のような「定常流的な実在」である。たくさんの波が水面を交錯するとき、一つの水の分子は、交錯するどの波にも属しているが、次の瞬間には、別の水分子に置き換えられているのである。それでいて、波は波としてしっかりと漂いながら実在している。
定常流的な実在という一見とらえどころのない組織の本質を理解しなければ、組織の運営は出来ない。
・金銭や地位、腕力や言葉の暴力によって抑圧と支配を完成し反抗を許さず人々を思い通り動かそうとしても、やがて人はスルリとその手を抜けていってしまう。人はどの組織に属することも自由なのである。
抑圧と支配が成功するのは軍隊においてだけである(一部、学校教育においても成功してきた不幸な歴史がある)。
・人の利己的思惑にのみ迎合して、これを掻き立てるようにすれば、個別のたくさんの要求にリーダーはたちまち持ちこたえきれなくなって破綻する。組織のモラルは低下して分解する。
・人を欺いて本来の目的を隠して人々を導いても、昔ならばいざしも、情報化社会の今日ではその意図がたちまちにして露見してしまう。情報を隠して人を操ることは、今の社会ではできない
・リーダの意図は正しくとも、その意図が理解と支持を集めていなければ、人々は動かない。ラクダを水辺につれてゆくことは出来ても、ラクダに水を飲ませることは神ならぬ身にはできない、のである。
(2)目的のない組織はない
ゲマインシャフトとゲゼルシャフトという言葉を聴いた人は多いだろう。
一般には、下記のように理解されている。
ゲマインシャフトは家族のような共同体であり、「血縁に基づく家族、地縁に基づく村落、友情に基づく都市などのように、人間に本来備わる本質意思によって結合した有機的統一体としての社会」(http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?id=0494360-0000&kind=jn&mode=5)
ゲゼルシャフトは、軍隊などの目的型の組織であり、「人間がある目的達成のため作為的に形成した集団。基本的に合理的・機械的な性格をもち、近代の株式会社をその典型とする。近代社会は共同社会に対してこの利益社会が優越的であるところから、近代社会の性格を示す言葉としても使われる。」(http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?id=2038300-0000&kind=jn&mode=5)
つまり、組織には、共有利益的目的を持たないものと持つものがあるという考え方である。
しかし、私は、この考え方に組しない。
家族は、子供生んで育てて、家族の疲れを癒して明日の活力を生みだすという、明白な目的を持っている。村落は移動の制約による物資の交換経済単位と外敵に対する防衛の守備範囲に基づく共同体であるが物資の交換経済と外敵に対する防衛という立派な目的をもって運営されてきた。都市もまた近代的な変貌を 遂げた村落のようなものである。ゲマインシャフトにも立派な「(暗黙の)目的」があるのである。
軍隊や国家、企業のような目前の勝負に勝つという短絡的で明白な目的か、人類悠久の生存を目指す暗黙の目的か、などの違いはあっても、目的のない組織はないのである。目的のない組織は存立しないし、偶然に作られたとしても永続しない。組織の目的はさまざまであり、一つではないということは確かである。
(4)組織と個人
組織は、志(こころざし、目的)を同じくするものが構成し、維持するものである。個人は組織の目的に貢献して、その組織に所属することが許される。個人は、家族や学校や企業や行政組織に貢献することによって、生活の糧と安全を組織から与えられている。
個人がその組織に貢献しなくなったり、組織にとって害毒を与えるようになると、組織は自然にその個人を排除する。個人はもはや望んでもその組織にはいられない。別の組織に移動してゆくのである。
個人は迎えてくれる組織なしには、ほとんど生きてゆくことが出来ない。隅田川の河原の青テント村にも、厳然としてルールがあり、組織が形成されている。ましてや、家族や学校や企業や行政組織にもルールがある。どの組織にも参加できない個人は、やがて生存の手段を得ることが出来なくなり、安全も保証されないので、生命の危機に瀕し、場合によっては生存を断たれてしまう。
(5)組織の上に立つ組織、組織を取り巻く組織
組織は、単独で存在することはありえない。構成メンバーが異なる同格の類似組織も周囲にはたくさんあるが、同格でない組織も存在する。
・構成メンバーが異なる同格の類似組織
たとえば、わが家族以外の家族が多数ある。近くに住む家族も、地球の裏側に暮らす家族もある。たとえばテニスサークルといえば、日本だけでも数万あるだろう。これらは、日常的に接している場合もあるし、構成メンバーが互いに一度も接することなく生涯を終えるケースもある。
・メタ組織(上部団体、行政組織、国家など)
たとえば、家族は、市区町村などの行政組織の中に位置づけられている。行政組織は国家に統合されている。企業は、業界団体などの上部団体があり、上部団体は国家に指導されている。サッカー同好会は、市連、県連、全国協議会がある。これらは、基礎となる同格の類似組織(家族たち、同一業種の企業たち、サッカー同好会たち、など)を最下層に持って上部でまとめている組織である。上部に形成される組織を「メタ組織」という。現代においては、おおむね国民国家がメタ組織の最上位に位置しているが、一部はこれをはみ出して国境を越えたメタ組織(ピースネット、国際オリンピック協会、国際サッカー連盟、国連、、、)もある。国境を越えたメタ組織は、国際情報化社会を迎えて力を増し、数も増している。いずれは国家を超える存在になる可能性もないとはいえないが、今のところ、国民国家に対して補助的な役割にとどまっている。
組織は、メタ組織に貢献して、存在を保証される。メタ組織に貢献しなかったり、メタ組織の利益に反する組織は、すぐに警察に踏み込まれたりはしないかも知れないが、少なくとも保護されない。保護されない組織は、競争に敗れてやがて消滅する。
メタ組織に貢献しなかったり、メタ組織の利益に反する組織は、犯罪的な組織ばかりではない。メタ組織が談合なので汚れているときに、これから脱却を図ろうとする場合も、メタ組織はその組織の保護をやめたり、激しく攻撃を仕掛けたりもする。メタ組織はその固有の利益を防衛しようと激しく活動するのである。
・バリューネットワーク(下請け構造、納品先ネットワーク)
最小コスト・最大利益を求めて個別的契約・取引関係が結ばれて成立する広大なネットワークがある。これをバリューネットワークと言う。バリューネットワークで主として結ばれている取引関係は、納品先と納入業者の関係である。同格の類似組織の集まりでもないし、それらの上部に形成される組織でもない。得-得関係(WIN-WIN関係)で成立するネットワークなので、バリューネットワークと呼ばれる。
バリューネットワークの中の組織は、安定して利益が得られる代わりに他の組織に対しても安定した利益を提供する。利益は分け合うので、その位置関係は微妙である。ある組織の提供するサービスや製品が変化すれば他の組織もこれに対応して変化はなければならない。一定の限度を超えれば、バリューネットワークは成り立たなくなる。
現代においては、言語、文化、習慣の共通性の限界のために、おおむね国境がバリューネットワークの限界となっているが、一部はこれをはみ出して国境を越えたバリューネットワーク(パソコンの部品から組み立て販売のバリューネットワーク、衣料品の原材料から販売網までのバリューネットワーク、、、)もある。国境を越えたバリューネットワークは、国際経済情報化社会を迎えて力を増し、数も増している。いずれは国家を超える存在になる可能性もないとはいえないが、今のところ、おおむね国民国家の枠内にとどまっている。
ある組織が、今イノベーションを決意し、自分の組織を変革し、新しいサービスを提供し始めても、これまでのバリューネットワークには合致しない場合は、受け入れられずにビジネスが成立しない。たとえばある企業が24時間無充電で稼動する軽い布形のパソコン向けバッテリを開発し安価に売り出したとしよう。これは従来型のバッテリに比べてコストパフォーマンスがはるかに勝っており、消費者からは受け入れられそうであるが、バッテリといえば従来は箱型で、これを収めるパソコン筐体と配線しか存在していない。布形のバッテリを買うアセンブリ(組み立て)企業はないのである。新製品を出した企業は、バリューネットワークの中に存在できる位置を失って、消滅してしまう。
組織の中の個人が組織に害を与えたり、組織に貢献できなければ、その個人は当該の組織から出てゆかなければならないように、メタ組織やバリューネットワークの中の組織もその組織が属しているメタ組織やバリューネットワークに貢献できなくなったり、害をおよぼすようになったら、その組織は当該のメタ組織やバリューネットワークから出てゆかなければならない。どのメタ組織にも属さず、どのバリューネットワークにも属さない組織は、安全を保証されないので、競争に敗れてやがて消滅する。
(6)組織の活力
組織の活力を測るのに、「大きさ」「固さ」「強さ」という尺度が提唱されている。「大きさ」を追求すれば「固さ」や「強さ」を失い、「固さ」を追求すれば「大きさ」や「強さ」失い、「強さ」を追求すれば「大きさ」や「固さ」を失うという、厄介な三つ巴関係の指摘も広範に行われている。前提条件次第では、この指摘は正しいだろう。
しかし、組織の活力とは、これら外的な尺度では測りきれないものによって構成されているのである。組織の活力は構成員らの目的意識の強さ(メンタルパワー)に依存していると考えている。「大きさ」「固さ」「強さ」は、目的意識の強さ(メンタルパワー)の結果であって、その逆ではないに違いない。メンタルパワーのよってくる源は、その組織に属する人々の学習能力と発案能力にあると考えられる。
目的意識の強さ(メンタルパワー)については、先行研究が知られていないので、まずは、私がモデルを用いた研究を始めたところである。その成果は、別途明らかにしたい。
13-2. 組織を活かす力、改革する力
実は、組織を改革する力がなければ組織の力は日に日に衰えてゆく。組織を 生かす力は出なくなる。組織は、一つの組織で孤立しているわけではない。組織は社会に組み込まれている。メタ組織やバリューネットワークに属している。何よりも、組織は地球環境の中で活動している。地球温暖化が進めば、地上の人類生存地域も大きく変わるだろう。石油が枯渇すれば石油文明は終わる。小さな経済変動も組織の存続の条件をたちまちにして奪ってしまうこともある。一つの組織が存続し続けるためには、自分を変えてゆかなければならない。変えられなければ、生存はゆるされない。
(1)正直なロバは疲弊する。
組織のためにがんばる正直者が常に報われるわけではないという逸話がいくつもある。働かないブタとずるがしこいキツネが農場主に雇われた。正直者のロバも雇われていた。農場主は、ブタとキツネとロバに、明日までにこの畑の一区画を耕して置くように言いつけた。ブタははじめからブーブーと文句ばかり言っていた。この暑いのにやってらんないよ、ロバ君よ、お前もそんながんばってどうするんだ。食えるエサに差なんてないぜ。とやかましい。キツネは、ロバの耕す先に木の枝でスジをつけて、ここに添って進めばいいんだぜ、ああ疲れた、俺はひと寝入りするからなとさっさと木陰に入って寝てしまった。ロバ君は、一人で黙々と耕していた。
一日の仕事が終わって、農場主がはたけの様子を見に来た。「何だこりゃ、半分も出来ていないじゃないか。今日のエサは半分しかやらないぞ」と都瀬なった。ブタはブーブー鳴いて、「腹いっぱい食えなきゃ、明日働けないよ」と不平を言った。キツネは「俺は、作業の指揮を執っていたのに、ロバの奴が働かないからいけないんだ。俺のえさが減らされるなんておかしいよ」と言い募った。ロバは「ごめんなさい。明日はもっと一生懸命働きますから、エサはみんなにたくさん食べさせてやってください」と述べた。
農場主は、「じゃ、明日は、今日の残りの畑と別の畑の一画を全部やるんだぞ」と言って約束どおりのエサを与えた。ブタとキツネはしめしめとえさを 食べた。
次の日、ブタとキツネは初めから何もしなかった。ロバは懸命に働いた。しかし、昨日の残りと今日のノルマの全部は出来なかった。今日のノルマは半分しか出来なかった。農場主は、また怒り狂った。ロバは、昨日より少し小さい声で、「もっとがんばるから、許してください」と言った。
次の日もブタとキツネは何もしない。ロバは懸命にはたらいた。しかし、昨日の残りと今日の残りのすべては出来なかった。今日のノルマは4分の一程度残ってしまった。農場主は、またまた怒り狂った。ロバは、昨日よりもっと小さい声で、「もっともっとがんばりますから、許してください」と言った。ロバは疲れて食事もろくにのどに通らないようだった。ブタやキツネは高いびきをかいて寝た。ロバは夜中に時々目が覚めて、「もっともっと、、」とつぶやいた。翌日、ロバはもっともっとがんばった。やっと、前の日の残りも今日のノルマも片付けた。夜、農場主は、農場にやってきて、その様子に「明日はもっとノルマを増やしても大丈夫かな」とつぶやいた。ロバを土に横たわって、その言葉を聴いたような気もしたが、農場主が気がつくとロバはすでに息絶えていた。その後、ブタやキツネはどうしたのだろうか、今までさぼっていたことが露見して、仕事をやめさせられて、エサにありつけずに飢えて死んでしまった。
という物語である。
組織と言うものは元来持っている平衡点が存在する。組織のために一人ががんばっても、組織は、負の補償行動を起こす他のメンバーによって元の平衡点にとどまろうとする力が働くのである。正直者のロバは疲弊しやすいのである。これは、組織の安定には役立つ組織の本質的な働きを言い当てている寓話でもある。たとえば、働かない×会×険庁の中で、まじめにやろうとする職員がいても、疲労困憊して過労のために退職するか、心までつかれきって自殺してしまうのである。×会×険庁は、いつまでも自助努力によって改革されないという現象も、同じ原理で、ある程度の説明がつく。
(2)正直なロバ組織は疲弊する
組織は、単独で存在することは出来ない。メタ組織やバリューネットワークの中に存在し、メタ組織やバリューネットワークに存在を認めてもらって、その活動を保証され安全が守られている。個人ではないが、正直な組織がメタ組織やバリューネットワークに裏切られることも多い。たとえば、××公団をめぐる談合事件では、その規模の大きさと歴史の長さにあきれるばかりである。なぜ、このようなことがたくさんの下請け企業を巻き込んで行われて続いてきたのだろうか。ある企業の元担当は、何度も談合への不参加を上司に具申して退職に追い込まれたのだが、会社にとってみれば、一度でも抜け駆け(談合破り)をすれば、次からは参加できないし、この業界ではやってゆけなくなる、談合組織を抜けるということは、会社の死を意味するという説明だった、というように述べている。これは、ある意味で本当なのだろうと思う。正直な組織は、これまでのメタ組織やバリューネットワークでは生きてゆけない場合があるということを意味している。
(3)イノベーション(改革)は、どのようなときに可能か
イノベーション(改革)なくしては生存なし、なのに改革はブタやキツネに阻まれて成功しないならば、組織には一定の寿命があり、死亡しない限り次の世代が成功しないという、主張が正しく感じられてしまう。
それにしては、変化の程度か早くて、日本においても、企業は平均すれば3-5年程度で、組織が大きく変わらなければつぶれてしまうのである。行政組織でも10年は続きすぎである。
3-5年でつぶれていては、企業と社会が失うものが多すぎる。損失を少なくして、変化に耐える組織を作らなければならない。
・変化に耐える組織は、「究極の目標が正しい」+「学習する組織であること」+「当面の活動目的は自在に変化しうる」組織である。
・「究極の目標が正しくない」組織はつぶれたほうがよい。「究極の目標」とは、人類史的課題の実現なので、深い教養と英知が必要である。哲学と科学に裏付けられたthought leaderだけが組織の責任をとりうるのである。
・「学習する組織」であれば、環境の変化についてゆくことが出来たり、当面の活動を自在に変化させることが可能である。「学習する組織」でなければ、環境の変化についてゆくことが出来なかったり、当面の活動目的を自在に変化させることが出来なかったりする。
・「当面の活動目的は自在に変化しえない」組織とは、硬直した組織である。あの手この手をたくさん知っているだけでは、新しい活動目的を組織内に徹底することは出来ない。組織の中のthought leaderの考えにメンバーの大半が共鳴でき、新しい活動目的を直ちに学習できる能力をメンバーが備えていなくてはならない。
それでは、「究極の目標が正しい」+「学習する組織であること」+「当面の活動目的は自在に変化しうる」組織であれば、イノベーション(改革)にいつも成功するのだろうか。残念なことに、それほど単純ではないのである。「究極の目標が正しい」+「学習する組織であること」+「当面の活動目的は自在に変化しうる」組織であれば、イノベーション(改革)の可能性はないとはいえない。しかし、それだけでは十分ではない。
(3)簡単ではないイノベーション(改革)
・「究極の目標が正しい」かどうかを組織のメンバーがいつも点検でき、意見を述べられるようになっていない組織は解体する。どんなに高邁な究極の目標が掲げられていても、現状とかけ離れていれば、忘れられてしまうだろう。「究極の目標が正しい」かどうかを組織のメンバーがいつも点検できるようになっていれば、組織のメンバーは、その目標に身も心も殉ずる心構えが出来ているはずである。
・「学習する組織」であっても、それぞれの組織には固有の学習伝播速度がある。学習伝播速度以上の速度で組織内に学習を進めようとすると、組織は分裂し、聞く耳を持たなくなる。それどころか別の分派がイノベーションに反対して、大抵抗を試みるようになる。抵抗勢力の登場である。抵抗勢力は、自分たちは間違っていると思っているのではない。抵抗することが正義であると考えているのである。組織内が分裂すれば、それまで以上に学習伝播速度は失われてしまう。むしろ、新しい考え方の説明は、抵抗勢力を行き追うづかせるという逆効果さえ生まれてくるのである。
そして、不幸なことに抵抗勢力は、革新勢力よりも小さなエネルギーで、多くの味方を得ることが多いので、ときとして(抵抗勢力は)勝利を収めるのである。
組織内の仕事は、始めは企画され、手本が示されて、説明がされて、実際にやってみて、次第に人々がなれてゆくことによって習慣化し、意識しないでもやってゆけるようになる。習慣化しない限り、仕事の効率は悪いし、担当する人々の疲労は大きい。作業が習慣化すれば、仕事の進め方についての考え方も無意識の内に肯定され、他の批判を 受け入れがたくしているはずである。
イノベーションの勢力は、はじめは組織内では小さな勢力である。大きな勢力は旧守勢力である。旧守勢力は、意識して旧守勢力となっているのではない。習慣と仕事の効率のために旧来のやり方を守っているのである。仕事の効率は、多くの場合、どんな組織でも美徳である。イノベーションの勢力が何かを言い始めれば、美徳をけなされたと感じて、自らのモラルに架けて反撃に転ずるのである。正義感に駆られているので、始末に終えないのである。
・イノベーションは、メタ組織やバリューネットワークに押し戻される。万一組織内の改革に成功し、イノベーションに乗り出すことができるようになったとしても、たいていの場合、従来のメタ組織の利益を損ない、現在のバリューネットワークが受け入れられない変化である。つまり、旧社会の秩序を損ない、業界の利益を損なう行為となる。イノベーションはメタ組織やバリューネットワークによって押し戻されるのである。イノベーションがメタ組織やバリューネットワークによって押し戻されれば、組織内の抵抗勢力は勢いづく。組織分裂と対立抗争は組織外と絡んで悲惨な状況を呈するようになる。
・ここで、トリムタブについて述べておこう。早くカーブを切らなければ岸壁に衝突してしまうことが分かっていても、巨大なタンカーはそう簡単に舵を切ることが出来ない。ましてや、船長が「おも舵一杯!」と叫んでいるのに、船員たちは、昔教えられたとおり、舵をまっすぐに固定したまま、動こうとしないのだ。タンカーはやがて岸壁に衝突して破綻するのである。多数の船員が納得するまで待たなければならない船員組織は、巨大なタンカーにはむかないのである。
タンカーの舵を切るには、トリムタブという仕掛けが存在する。トリムタブはいわば「舵の舵」で、本来の舵とは逆向きの力を発生させるタブで、本来の舵の先端につけられる。トリムタブは大きな舵とは違って小さくて水の抵抗が小さいので、小さな力で動かすことが出来る。トリムタブがあるかたむきを持つと、これが先端につけられている本来の舵にはトリムタブとは反対向き、すなわち、本来傾けるべき方向に舵が回る。トリムタブは舵の先端についているのであるからテコの原理で小さな力で大きな力が必要な舵を回すのである。このようにして、トリムタブは、巨大なタンカーなどの大型船舶を小さな力で向きを変えることが出来る仕掛けである。勘所を知っていれば、トリムタブのように、組織をたくみに動かすことも出来るはずである。
・組織の中のthought leaderの考えにメンバーの大半が共鳴でき、新しい活動目的を直ちに学習できる能力が組織のメンバーにあっても、リーダの方針が、時宜にあっていなかったり、組織の体力に合わない場合は、たちまちにしてイノベーションに失敗する。だからこそ強力なリーダが必要という考え方もあるが、強力なリーダは必ずいつかは失敗する。他人の意見が聞けなくなったり、組織のメンバーが間違った方針についても盲目的にしたがってしまう危険がともなうのである。究極の目的が組織のメンバーに十分に理解されていれば、当面の目的は絞られてくる。環境り理解と手に入る手段方法を考えれば、当面の活動目的はおのずと分かるというものである。リーダはその案を示さなければならないが、いつでもスタッフの意見を取り入れて訂正する勇気がなければならない。逆に言えば、いつでもスタッフの意見がリーダに伝えられる仕組みが必要である。
上記の問題の内、物理的抵抗が発生するのは、学習速度の問題である。これが実は、正直者のロバが疲弊し、正直者のロバ組織が疲弊する理由でもあるのである。「究極の目標」や「当面の活動目的」を考案する人は多い。これなくして、組織の活動はないからである。しかし、学習速度の問題を解決する人は少ないのである。山一證券の倒産で当時の社長が「社員は悪くありません。私たち経営者か悪いんです。私たちの社員をどうか救ってください」と涙ながらに叫んだことが、人々の記憶に鮮烈である。能力の高い社員の集団があって、何をすべきかも当時の経営陣には分かっていて、なお、会社の舵を完全には切れなかった社長の悲痛な叫びだった。

(4)学習速度の克服
組織が存続するために必要な学習速度と組織が身に着けている学習速度が合っていない場合、はっきり言えば、すなわち、学習速度が遅すぎて組織のイノベーション(改革)が環境の変化に間に合いそうにないときには、いったいどうすべきなのだろうか。
・失敗する組織内分離策
 しかし、一般に行われるのは、社長室や経営企画室などの名称の部署を作って、各部署から選りすぐれの若者を集めて改革案を練るのである。従来の部署においておけば、新しいアイディアは従来からの人々の習慣(旧守主義)の中で大きな抵抗と反対に遭って、日の目を見ることはないのである。各部署から選りすぐれの若者を引き離して集めるのはまことに正しいというべきである。しかし、どんな正しい改革案が出てきても、その案に各部署が従うかどうかは別である。改革案は決定公表の前に若者たちの出身部署にはたいがい知れ渡っており、反対のための理由もその対策も済んでいるのである。社長が発表する頃には、「総論賛成・各論反対」の鮮やかな熱弁が待ち受けているのである。かくして、社長室や経営企画室などの改革案はつぶれるのである。
・組織外に組織を作ること
東京の企業が、九州に研究所と工場を突然作ったりする。これは、すい゛文と非効率なことを している用に見えて、実は、会社のかじを 切るには大変効果的なのである。東京の抵抗勢力につぶされそうな新製品を九州で研究して製造すれば、東京の抵抗勢力もなかなか手が出ないのである。ましてや、資本も別にしておけば完璧である。別離組織は、小さくてよい。小さいほうがよいかも知れない。新規事業はリスクか大きいので、小さく初めて様子を見ることは正しい方針である。また、大きく作ろうとすれば、従来の抵抗勢力も多数つれてゆかなければならない。抵抗勢力を新規組織に混ぜてはいけないのである。新規組織が成功したら、新規組織が従来の組織を買収してしまう方法もある。
・組織外勢力の利用
外国の企業の資本を受け入れて、組織改革を進めたニッサンやマツダの例は、組織外勢力を利用して成功した事例である。黒船に弱いのは、江戸の人々だけではない。現代の日本人でも同じである。傘下に入れば、特定の組織はメタ組織に従う原理から、親会社の意向が浸透するのである。外国資本でなくとも、日本では銀行資本が注入されて、組織改革が進むケースは多かった。しかし、この間、日本の銀行は体力がなく、注入する資本が足りないので、むしろ資本の引き上げという脅しで企業の組織改革を促してきた。この北風政策は成功しにくかった。反発は硬直を生み、企業の倒産をより多く引き起こした。
海外資本の活用のほか、同業他社との合併や身売りもイノベーションにとって、ドラスティックな効果を生むのである。善良なよりよいメタ組織に参加することに組織改革がすすむのである。
こうしてみると、組織外組織や黒船的外部勢力が有力な手段と言うことになるのである。黒船的外部勢力は荒療治である。場合によっては、角を矯めて牛を殺すことにもなりかねない。出来れば、組織外組織を作って、旧勢力との連絡を厳しく断って、新規事業に取り組ませるのがよいとのであろう。組織外組織は、組織におけるトリムタブである。
(5)メタ組織とバリューネットワークの克服
現在のメタ組織とバリューネットワークの中ではイノベーションが困難か、まったく不可能なことが多いことは前述した。
・メタ組織とバリューネットワークもイノベーションの渦に巻き込むことが出来れば最良である。しかし、これは大変なエネルギーが必要である。自分の組織の舵を切ることも困難なときに、その上の組織や取引ネットに属する諸組織を引き連れて変革の渦を作り出すのは、たいていの場合に失敗する。メタ組織の頂点に立つ組織(たとえば輸送業のJR、通信事業のNTTなど)が自らの変革の家庭で、メタ組織(業界団体)の改革を実施する可能性はないとはいえない。2番手以下の組織がその改革に成功するとは思えない。バリューネットワークも、同様の事情がある。パソコンのバリューネットワークで、WINTEL連合(WindowsのマイクロソフトとCPUのIntelの連合)が手を結んで改革を行えば、ネットワークに参加している世界中の企業がこれに従う可能性もないとはいえない。しかし、それはきわめて例外的なことである。日本の一メーカーがやろうとすれば必ずと言っていいほど失敗するに違いない。
・残された手段は、現在のメタ組織とバリューネットワークから出てゆくことである。別のメタ組織やバリューネットワークに参加するか、新しいメタ組織やバリューネットワークを作るしかない。しかし、これは冒険である。新しいメタ組織やバリューネットワークが自分の組織を受け入れるだろうか。また、新しく作ったメタ組織やバリューネットワークが国や社会から受け入れられるか。これも新しい難題である。しかし、イノベーションのためには、古いメタ組織とバリューネットワークを捨てなければならないことだけははっきりしている。いきなり、新しいメタ組織やバリューネットワークに本体をうつせば、その瞬間に組織の命脈が立たれてしまうこともありうる。それは大変危険な賭けである。したがって、組織のイノベーションに当たっては、本体全部が現在のメタ組織とバリューネットワークから出てゆくのではなく、新しい別組織を作って、出てゆくのである。いずれにしても本体には抵抗勢力が多数を占めて、意気揚々と組織の死を待っている。彼らを引き連れて言っても新しい組織が新しくなるはずはない。彼らを一人も連れてゆかない。つまり本体は古いメタ組織とバリューネットワークの中に残して、新しいメンバーだけの新しい組織を新しいメタ組織とバリューネットワークの中に作り上げてゆくのである。
このようなことをする際には、むしろ小さなベンチャー企業を買い取ってしまうという手法がとられることが多い。ベンチャーは荒削りではあっても、本体の組織とは異なるメタ組織やバリューネットワークに曲りなりに属していることが多い。新しくメタ組織やバリューネットワークを創生することに比べれば運営がはるかに容易である。
ベンチャー企業の買収もまたトリムタブとなりうるのである。


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ある大学で、「戦略的情報組織論」という講義をした。
http://www.sciencehouse.jp/research/20050423strategy_info.pdf
学生たちの反響は激しく、かつ面白かった。
講義では、一般的な組織の成り立ち、存立の条件、イノベーションの条件などを述べた。心理学や哲学の有効性と限界も述べた。
学生たちとのやり取りのすべてを紹介することは出来ないが、ブログでの今日の面白いやり取りを一つだけ紹介したい。
http://clubchess.at.webry.info/200507/article_2.html
この学生は、将来企業経営者になることを目指している。したがって、私の組織論も企業組織論として受け止めた。つまりは、ここを理解できるかどうかが、社長の条件の一つだと思ったようだ。私も、そのつもりで、回答を書いてみた。

>最後に「正直なロバは疲弊する。」。自分も少しずるがしこく生きてみようと
>思いました。
ハハハ、でもね、不正直なブタは、ロバが死んでしまったあと後悔します。もう遅いけれど、、、。ブタは餓えて死にます。
正直なロバが疲弊しないように、不正直なブタも働かせるか、さっさと不正直なブタをやめさせなければなりません。場合によっては、別の組織を作って、不正直なブタのいない組織にします。
不正直なブタが過半数いると組織は壊滅し、正直なロバが過半数いると不正直なブタを駆逐できます。私がひそかに簡単なモデルを作ってシミュレーション計算をしてみたところ、そのような結果になりました(未発表、後に発表=末尾の参考記事を参照)。正直なロバの比率を観察して、賢く組織運営することが肝心ですね。不正直なブタが少数派ならば、徹底的に責めて、やめさせるか心入れ替えさせます。不正直なブタが多数派ならば、無関係な別の組織を作って、正直なロバだけを集めます。不正直なブタ集団が、正直者のロバ集団に悪い影響を与えないように、両者はしっかりと遠くに分離します。
ここの勘所が「トリムタブ」の考え方です。
ところで、せっかく正直者のロバ集団を作ってもほうっておけば、2割の働き手と6割のぶら下がり屋と残り2割の妨害者に分離してゆきます。これを無作為の腐敗誘導と言います。不正直なブタが生じる前に、構成員が他の組織との競争に直接触れたり、世論や国際情勢にさらされるようにして、組織内には常に新鮮な風をいれるようにして腐敗を防ぎます。風を入れる行動は全員学習という行為によってのみ成功します。風は組織内に平等に行き渡るようにします。
不正直なブタになってしまってからはなかなか人は更正しません。
分離したり、全員学習したり、あの手この手をたくさん知っていて、自在に使いこなさないと、立派な社長にはなれません。
君は、またまだ前途がありますから、しっかり見たり聞いたり、勉強したり観察したりして、社長の条件を身に着けてください。
ちなみに、ずうっと私は疲弊する正直者のロバでした。それが少し自慢です。
=======================

参考記事(関連する研究)
組織破断限界シミュレーションの試み--感性的研究生活(5)
志の低い集団は物も言わずに生き残る--感性的研究生活(10)


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琵琶

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