國井利泰先生のバースディ・パーティ--交友の記録(10)
2006/09/02
國井利泰先生のバースディ・パーティ--交友の記録(10)
本日(9月2日、土曜日)、昼の時間帯(12:00~14:00)に、東京ドームホテル42階で、國井利泰先生の誕生会が行われた。69歳になられたそうである。私とは9つ違いの大先輩である。
以前の記事にも触れたが、國井利泰先生は若き日、東大駒場(教養学部)のクラブ=TSG(Theoretical Science Groupe)の初代総代だった。4年後、3代目の総代となった私は、ときどき本郷(専門課程)からやってくる怖い先輩と接することになった。この先輩が、國井利泰氏だった。一度社会に出てから東大に入られた國井先輩は、私の3-4年上の学年にいたはずである。当時、日本は科学技術では世界の落ちこぼれになるのではないかといささか"憂国の念"に駆られていた理工系の学生たちの集まりだったそのクラブは、シュポルスキーの物理学のテキストを輪講に使っていたことなどを思い出す。
私が、大学を出た後、骨をうずめるつもりだった出版社勤務10年の最後にその会社の社長と大喧嘩をして退職すると、そっと私をかくまうように研究生として受け入れてくれたのは、この國井利泰先輩(当時は理学部情報科学科の教授)だった。1年間の研究室の生活は、心の傷を癒して再起のためのエネルギーと情報技術の最新知識を蓄えるよい期間だった。
当時、私を教育してくれた金崎克巳氏や飯沢篤志氏(年下の先輩たち)も、来場していた。もう、49歳と48歳になるそうで、時の過ぎる速さを思い知らされた。彼らは、國井利泰氏の奥様(國井秀子女史)が社長を勤められたリコー中央研究所の人的エンジンとしてフル稼働し、今は、リコー全体に目配りする立場に立っているらしい。ご本人らの能力からすれば当然過ぎる成り行きである。
今日の会の幹事は、茅暁陽(MAO, Xiaoyang、山梨大学大学院医学工学総合研究部助教授)である。多彩な弟子に恵まれている國井先生ではあるものの、この先生は中でも異色の人材かもしれない。
奥様は、あい変わらずエネルギッシュで、リコーの執行役員である傍ら、政府のご意見番のお仕事からご主人の健康管理までをこなしているご様子には、ただただ頭の下がる思いだった。
筑波大学と会津大学の名誉教授の池辺八洲彦先生、國井学長のころの会津大学で副学長をされた村川久子先生も出席されていた。お二人のお話をそれとなく伺うとまたなにやら國井先生がらみで新しい大学を作る企画が進行しているよし。いつになっても意欲的でお元気な人々である。来場されていた現役のトップは、私と同時代に研究室にいた(年下の先輩)だった北川博之教授(筑波大学第三学類長)だろう。歳は重ねてもどこか親しみやすい顔は変わっていなかった。東大が支援するベンチャ1号のお弟子さんも、リコーから独立した3Dグラフィックスのベンチャ(NASAに納入している)の社長も来ていた。日本テレビの役員で日本テレビサービスの会長を務める平林邦介氏、海音社の社長平林幸恵女史とマネージャの松永覚氏も来ていた。日本のデータベースとグラフィックスの開祖は國井利泰先生といってもよいので、これらの人々も集まったのだろう。そのほかにも40歳台以下の若い元気な人たちがたくさんいた。
國井先生は、今年5月、締め切りに追われて1か月に4本の論文を徹夜で書き上げて、あごの骨の骨髄炎になって入院していたのだそうだ。相変わらず無茶をするひとである。声帯を制御する神経の片側が切れてしまったのは10年近く前で、声はかすれているが、聞き取れないほどではない。前回のお誕生会(4年前)よりは、声が明瞭になっている。5月の入院で出会ったドクターが声帯の専門家で、加療すればかなり良くなるはずとおっしゃっていたそうである。國井先生はこのドクターを頼って治療に挑戦するつもりらしい。声が今以上に出るようになればもっと活躍が期待できる。2年前に胃も切ってしまったというので、食事はこまめにとる必要があるらしいが、野球の王さんをはじめとしてその手の人は多いのでそれはさほど心配はないだろう。
近況報告では、私も生きている間は精一杯生きるつもり、今日の集まりを見ても明らかなように國井先生をたよりに生きている人は私も含めてたくさんいるので、これらの人々に広く強い光をください、これからもぜひ活躍しつつ長生きを、とやや大げさに申し上げた。
話し終えてから、内心で「しまった、私にパーマネントの仕事をくれと宣伝するつもりだったのに忘れてしまった」と悔やんだが、後の祭りだった。わが人生の今までどおり、前のめりに倒れるその日まで熱意は誰にも負けないという自信があるのだが、世間の皆さんはどう見てくれているのだろうか。社長業は今の若い候補者たちに直ちに譲って、大学の教員かNPOの事務局などに専念できればありがたいと、切に切に希望しているのだが、・・・。下心というものは、うまく行かないものである。それに私の会社の跡継ぎの若者たちにも皆様からのご発注をと言うのも言いそびれた。
國井先生、お元気なお誕生日、おめでとうございます。次のお誕生会でも、その次でも、・・・、お元気なお姿をいつまでも拝見したいと念願しています。
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琵琶
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