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専守防衛、咬ませ犬を撃退--我が家の愛犬様(20)

2007/03/19
専守防衛、咬ませ犬を撃退--我が家の愛犬様(20)

愛犬様は、自分から仕掛けてけんかすることはない。本当の敵と思えば、静かに近づいて自慢の牙で相手を切り裂く。一瞬のことである。むやみに吼えたりしない。
しかし、無謀なワンチャンなどが身の程知らずに仕掛けけてくると吼えて威嚇する。むやみに近づくと危険だと警告するのである。愛犬様は大きさからすると中型犬、それも小さいほうに属する。小型犬よりはさすがに大きいが、大型犬やいわゆる猟犬の多くの犬種からすると小さいほうに属する。見くびって、居丈高に咬みつこうとする輩もいないわけではない。
昨日の朝の散歩では、そんな犬に出会ってしまった。
愛犬様が大好きな町会の子供広場(周囲が濃い緑に囲まれている)に到着すると、私と一緒にやや走って、愛犬様がお好みの茂みに駆け込むと、いきなり"大"をした。いい気分だ。私が健康そうなオオキイヤツを始末する間、じっと待っていた愛犬様は、私が立ち上がるとルンルンと歩き始める。いつもの道筋を通って出口に向かう。出口近くに別のワンチャンがいた。相手は気づいていないようだ、愛犬様は友達になれる犬かどうか、ちょっと注意を払いながら近づいてゆく。
相性のいいワンチャンなら、相手がオスだろうが、メスだろうが、尻尾ふりふり、互いに近づいて、においをかぎあって、互いに後ろ足だけでなかば立ち上がり、お互いの両前足をばたばたと絡ませながら左右の首筋を交互にすり合わせる。見ているとこの瞬間に互いの上下関係を確認しあうようだ。2度目に遭うときには、明らかに2頭の間で上下関係ができている。そして友達になるのである。
さて、今回は、様子がちがった。相手の猟犬らしい犬の後ろには飼い主がいたのだが、なんと、綱を外して丸めて手に持っている。愛犬様は立ち止まった。その距離は約10メートルにまで近づいていた。私も綱を引き締める。相手のワンチャンもこちらに気づいた。相手のワンチャンが自分の飼い主の顔をチラとみあげる。何てことだ、この飼い主は、アゴで、自分の犬にヤレと合図したのである。相手のワンチャンは猛然と吼え、戦闘態勢でこちらに向かい始めた。愛犬様は、ちらりと私を見る。私はすでに身構えて、待ち受ける体勢だ。本当に襲うなら、けりの一撃くらいは入れてやろうと理性はともかく体が反応していた。瞬間的に愛犬様も身を低くして吼える。相手は見るからにケンカ慣れしている。クビを地面近くに下げ、左右に小さく飛ぶように首と体を振りながら近づいてくる。愛犬様よりも一回り大きい。愛犬様も、こいつは本気だと気がついた。愛犬様の定位置である私の左横から私の前に出る。ここはオレに任せろ、お父さんの出る幕じゃないという態度だ。愛犬様の家族思いは徹底している。しかし、その場から前には進まない。自分から進んでけんかする気はないという余裕も見せている。愛犬様も体勢を低くするが、相手とは違うところがある。後ろ足のつま先は小さくそろえてひざを横に広げて腰はかかとの上におくようにしている。相撲取りの「見合って」の時の体勢(蹲踞、そんきょ)に似ている。立会いの瞬間の飛び出す力が最大になる体勢である。前足は、大きく広げて背中の逆髪も大きく広がっている。相手からは身が2倍にも大きく見えただろう。愛犬様の首は長い。重心は相手より低いのに首は相手よりかなり高くもたげている。これは得意のジャンプ力を生かして、空中から相手の背の首筋を狙う作戦である。相手がスピードを上げて左右に飛ぶと、それに呼応して愛犬様もクビを高く掲げたまま左右に飛ぶ。剣の使い手が剣を上段に構えたまま相手に合わせて、右左に回りこむのと同じである。しかし、どう見ても愛犬様の動きのほうが数段すばやい。相手が動き始めるときにはすでに相手のスキを狙える位置を愛犬様は確保している。あと十センチというところまで相手は近づいたが、相手からみて愛犬様には襲うべきスキがない。それどころか自分がスキだらけになっていることに相手は気がついた。ヒッというような声を小さく上げると飛びすざって逃げた。十数メートル逃げたところで、相手は自分の飼い主の顔を見る。飼い主は、またイケという合図を自分の犬に送っている。バカな、と私はおもったが、またその犬が引き返してくる。また、我々はその場にとどまって迎え撃つことになった。戦闘体勢で、迎える。相手はまた左右に飛びながら近づいてくる。また相手はあと十センチというところに近づく、そこからもっと近づこうとする、愛犬様は一瞬長い首を立てに振った。私は必死で綱を引く。すんでのところで、相手の鼻先を愛犬様の牙先が通過した。触ってはいないだろう。十分に綱をひきつけたからと安堵はしたが、とたんに相手の犬は目をつぶって、横に倒れこむように逃げて、そのまま走っていってしまった。どこまでも振り返りもせずに走ってゆく。骨の髄まで恐怖を感じたのに違いない。私が綱をすばやく引かなければ、彼の鼻筋は真っ二つだったに違いない。恐怖しても当然である。相手の飼い主は、がっくりと肩を落としてそばのコンクリートの塀に手をかけて顔を伏せている。ケンカに自信があったのだろうが、他人の飼い犬にケンカを仕掛けるとはとんでもない飼い主だ。警察に「傷害未遂罪」で通報してやろうかともおもったが、あの猟犬は恐怖心が焼きついているので、2度とわが愛犬様に刃向かえないだろうから、永久に"未遂"となるだろう。わが愛犬様の勝利であった。
愛犬様は、敵が去れば平常心にもどるのである。得意満面(舌をだらりとさせ、ニッと歯を見せて笑う)で私の顔を見上げると、戦闘態勢を解くとさっさと公園の外に向かって歩き始める。相手の飼い主のそばを通るが、相手は謝ろうともしない。綱を離していたこと、自分の犬を捕まえようとも制止しようともしなかったこと、アゴや肩で犬をけしかけたこと、面白半分としてもすべて犯罪を構成する。私はこの男にずうっと視線を向けて通り過ぎたが、相手は視線を避けて下を向いている。こいつの顔はわすれないぞと、記憶に刻んだ。愛犬様も、近くを通るときにはすばやく相手のにおいを確認して通過していた。

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琵琶

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