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ボクを一人にしたら許さないゾ! ぷんぷん、カミカミ!--我が家の愛犬様(21)

2007/06/17
ボクを一人にしたら許さないゾ! ぷんぷん、カミカミ!--我が家の愛犬様(21)

最近の日曜日のお昼近くのことである。
隣の隠居所に居る老母が電話を掛けて来た。パンがなくなったので、買ってきてほしいというのである。
老母は、昼食をパンですることが多い。数日分は買いおいているのだが、たまたま切れてしまったようだ。老母の食事時刻は正確である。12時かっきりに食事を開始する。時計を見ると11時20分。「いいよ」と言ったが、忙しい。どうせならば、近隣では評判のおいしいパン屋さんまで行ってこようと、そそくさと身支度を始めると、愛犬様も落ち着かない。
私が電話口でなにやら話していると、いつでも、愛犬様は正座して耳をピンとたてて聞き耳を立てる。私が受話器を置いて身支度を始めると、もう大変である。そわそわと落ち着きがなくなる。愛犬様を無視していると、じれったそうに、キューんと鳴いたり、小さくワンとほえて、わたくしの様子を見ている。車で外出するに違いない、、、と愛犬様は見当をつけているのである。それでも無視していると、ワァン、ヴァンと大声でほえる。
私が「一緒に行こう。クルマ!」と言うのを待っているのだ。一緒に出かけないときには「オルスバン」というのである。「オルスバン」と私が言うと、つまらなそうにうつむいて、恨めしそうに私の動きを眼で追いながら、力なく、座り込んだりする。どちらか私が宣言するまでは、「連れてって! ワンワン」と叫び続けるのである。
この日は、「ヤレヤレ」と思いながらも、連れて行ってやることにした。「ゆくぞ。クルマ!」というと、もう狂気乱舞の状態である。ハーネスを床におくと、向きを変えて、ハーネスの上に前足を置くように移動する。胸のあたりを抱えてハーネスに前足を通してやると、うれしさの爆発寸前の状態になってくる。自分で綱を銜えて、ドアの前でノブに手をかけようと立ち上がったり、耳を両脇に伏せて目じりまで下げて、落ち着きなくクルクルと回ったり、頭をしきりに上下させたりして私を待っている。愛犬様はクルマでの外出が大好きである。愛犬様には、理解できるヒトの言葉がいくつかはあるのである。「クルマ」「ジドウシャ」と私が言えば、"ボク、車で外出できる!" と飛び上がらんばかりに思うのである。
玄関ドアを開けると、口には綱を銜えたまま、ちょんちょん跳ねしながら、私の周りを走りめぐって、クルマへと誘導するかのように近づいてゆく。私が車のドアの鍵をあけ、ドアノブに手をかけるのがもどかしい。ドアが開けば、一気に車内に飛び込んでゆく。ドアの近くの運転席が私の席、その左隣の助手席が愛犬様の定位置である。助手席のシートカバーに頭や目クビなどをこすりつけて、テリトリを宣言する。うれしくて、私の席や後ろの席などの他の席にも跳ねてゆく。私は、「コラコラ、シート!」 と叫ぶ。愛犬様は、あわてて自分のシートに戻って正座する。「シート!」の掛け声は、愛犬様の定位置のシートに戻れという合図である。
愛犬様が定位置に座れば、安全ベルトの替わりに用意してある綱でハーネスを固定して、エンジンキーを回して、私も安全ベルトを装着し、サイドミラーを広げて、出発進行!である。「シュッバツ!」と小さく声をかけると、愛犬様は前後の振動を予想して、まっすぐ前に向きを変えて中腰になる。後は、周囲の風景がすばやく過ぎ去ってゆくのがうれしくてたまらないという様子で、左右を見たり、窓に手をかけたり、フロントガラスに顔を押し付けたりと忙しい。散歩中の他の犬とすれ違おうものならば、優越感からに違いないが高い位置から猛然とほえて威嚇する。窓を閉めておくので、それほど大きな声には聞こえないかもしれないが、すれ違いざまに窓越しに犬の声がするのだから、散歩しているヒトも犬もびっくりして振り返る。「ご、ごめんなさい」と内心私は恐縮しているのだが、愛犬様は一向に意に介さない。
さてさて、そうこうしているうちに、駐車場のある近隣では有名なパン屋さんに到着した。
いつもは、車を止めると一緒に外に出るところだが、いくらなんでもパン屋さんの店の中に愛犬様を連れて入るわけには行かない。定位置の座席に座らせたまま、私は外に出る。私がドアをばたんと閉めるまでは、何が起こるかわけがわからないという顔をして私の様子を窺っていた愛犬様は、そこで気がついたらしい。運転席に身を乗り出して、私のほうに向かって、猛然と吠えている。窓越しに愛犬様の声が聞こえる。「ごめん、ごめん。すぐ帰るからね」と言ってもわからないに違いない。急いで、店内に小走りに入る。入ってみてびっくり。客が、レジの前でずらりと列を成しているのである。人の列は、パンの陳列棚の間を巡って、ずうっと続いているではないか。最後尾は、私が入ったばかりの店舗の入り口である。このパン屋さんの人気は異常というしかない。仕方がないので、そのまま列の最後に私は加わるとレジを終えて出てゆく人の分ずつ、少しずつ進む人の動きに身を任せるようにして移動しつつ、目の前に出てきたパンを選択してゆく。どれもおいしそうだが、老母の好みを思い出しながら、さらに老母の食べられそうなやわらかいパンを、と選んでゆく。店の外では、かすかにわが愛犬様の声が聞こえている。窓越しに見やると、別のお客さんが連れてきたワンちゃんたちが、4-5匹も私の車の横のクルマ止めの杭につながれている。愛犬様は、気になってたまらないのである。このワンちゃんたちに激しく吠えたかと思うと、車の窓と店の窓の二重のガラス越しに見え隠れするご主人様(私)の姿にも、激しく吠えている。私の心も急くが人の列は急には進まない。パンは少し多めに買って、老母に食べたいものを選んでもらうことにしようと決めて、いろいろなパンをトレイに積み上げてゆく。愛犬様の声が途切れなく聞こえる。気が気ではない。
やっと、レジを終えて、店のドアを開けると、愛犬様は激しく尻尾を振って、クルマの窓に伸び上がってしがみついて吠えている。私は小走りにクルマに駆け寄って、ドアを開けて、運転席に乗り込んだ。そのとき、愛犬様は普段見せない、行為を見せたのである。頭と眼を運転席の私の胸にぐりぐりと押し付けたかと思うと、パッと顔を上げると、ハンドルを握ろうとする私の腕をかんだのである。両耳を左右にぴったりと降ろして、目じりも下げている。激しく尻尾も振っている。それはうれしさの表現を目いっぱいにしているのである。それで、ガプガプと腕を噛んだのである。手加減はしているのだろうが、痛い! 。思い切り、飛び上がってしまった。それでも愛犬様はやめない。ガブガブ、ワンワン、カブガブ、ワンワン。・・・、「コラコラ、シート!」私が大声で怒鳴ると、愛犬様はあわてて定位置に下がって正座する。すぐにクルマを発進させると、もう、周囲の光景が後ろに後ろにと飛びすざるのが面白くて仕方がない。やれやれ、今の"ガブガブ"はなんだったのか、一人にされてさびしかったということなのかな、とぼんやりと考えつつ、帰途に着く。我が家の玄関先に愛犬様をつないで、まずは老母にパンを届ける。老母はミニサンドイッチとプチクロワッサン、フルーツパンを選んだので、残りのバンは我が家の食卓用とした。
さて、この日はそれだけではすまなかった。
夕方の買い物を済ませて、荷物を満載のままクルマで帰ってくると愛犬様も息子とお散歩から帰ってきたところだった。その瞬間、私の携帯がなって、家内が外出先からまもなく駅に着くという連絡である。「ご主人様が電話で話をしている-->車で出かけるかもしれない」と彼は推測するのだ。愛犬様は、またしてもクルマで外出できる! とおおハシャギである。
愛犬様は、開きかけたクルマのドアからさっさと車に乗り込んでしまった。仕方がないので、そのまま、愛犬様をクルマに残して、私は買い物の荷物をクルマから自宅内に運びこむ作業をはじめた。一往復して、車に戻ると、パン屋さんの駐車場で見せた表情そのままに、愛犬様は車の中で激しく吠えている。また、ボクを一人にしたな、と怒っているのだろうか。しかたがないな、と私は、愛犬様をクルマから出して、次なる荷物を自宅にまで運び始める。愛犬様は、綱をつけたまま、私の後ろでちょんちょん跳ねして着いてきているなと思った瞬間、彼は、ぽんと高く飛び上がると、宙に浮かんだまま、私の肩を背後上空から、ガブガブと噛んだのである。あぁ、痛い! と思ったが、両手は荷物でいっぱいである。3度くらい噛み付くと、一度着地して、次の瞬間にはまた高く飛んで宙に舞ったまま3度くらい立て続けて噛み付くのだ。たまらんぞこれは、私は思わず走って逃げ出した。愛犬様は走るのも大好きである。大喜びで私を追ってくる。玄関先でまた宙に飛んだ愛犬様に私はつかまって噛まれてしまった。ドアを閉めて、中に入るとドアの外で、愛犬様はドアを鋭いつめでガリガリと音を立てて、私の出てくるのを待っている。荷物を室内に置くと、私は愛犬様の綱を引いて、用心深く、噛まれないように愛犬様を身から引き離して、クルマに戻った。先にクルマに乗り込んだ愛犬様は、うれしくて仕方がないという態度を示して、後から乗り込んでくる私の胸に頭や眼のあたりをグリグリと押し付けてくる。そのまま、クルマを発進しようとすると、また、いきなり、今度は私の胸をガブガフと噛みだすのである。"ボクを一人にしたな、もう一人にしちゃダメだよ、もう噛んじゃう、噛んじゃうぞ"と言いたいらしい。
たまらん!、私は、腕を振り上げて「コラッ、シート!」と叫ぶ。あわてて、愛犬様は頭を下げて、後ずさりして、定位置の助手席に正座して、出発を待つ体勢をとった。
甘ったれな、愛犬様。おかげで被害甚大だ。ぶつぶつ言いながら、私は家内を迎えにクルマを走らせた。
えっ、この日、わが奥様は何をしていたのかって? 勉強好きなのか、若いころの不足を補いたいのか、彼女は勉強会やセミナーにせっせと通っている。日曜日の私は、自宅で仕事をこなしながら、もっぱら彼女のアッシー君を勤めて、お留守番をしているのである。
彼女は我が家の愛犬様のお出迎えを格別楽しみにして帰宅するのである。

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琵琶

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