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「闇の職安」は不気味な未来予告、愛知女性拉致殺害--情報社会学、予見と戦略(13)

2007/08/30
「闇の職安」は不気味な未来予告、愛知女性拉致殺害--情報社会学、予見と戦略(13)

名古屋市千種区で24日夜、磯谷(いそがい)利恵さん(31)が拉致され殺害された事件は、耳新しく痛ましい事件である。人としてとうてい許すことのできない事件である。磯谷利恵さんのご冥福をお祈りし、母上の心痛に心から共鳴するものである。
犯人は、川岸健治容疑者(40)、堀慶末(よしとも)容疑者(32)、神田司容疑者(36)の3人である。3人は、「闇の職安」という名前の携帯サイトで知り合ったばかりで、行きずりの犯行を行っていたとされる。
主犯格は神田司容疑者(36)だったようだが、このサイトで仲間を募ったのは、川岸容疑者であった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070828-00000006-yom-soci(2007.08.28)
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ヤフーニュース
闇サイトで共犯募った川岸容疑者、多額借金で夜逃げ
8月28日14時37分配信 読売新聞
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名古屋市千種区で24日夜、帰宅途中の同区、契約社員磯谷(いそがい)利恵(りえ)さん(31)が拉致され、岐阜県瑞浪(みずなみ)市内の山林で遺体で見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された住所不定、無職川岸健治容疑者(40)が、多額の借金を抱えて夜逃げするなど、生活に困窮していたことが、愛知県警特捜本部の調べで28日、わかった。
川岸容疑者がインターネットの闇サイトに共犯者を募る書き込みをしていたことも判明。特捜本部は、同じように金に困っていた他の2容疑者が川岸容疑者の呼び掛けに応じたとみている。
調べによると、川岸容疑者は、1999年8月に愛知県瀬戸市内で、住宅ローンを組んで分譲マンションを購入、家族と暮らしていたが、税金を滞納したため、2002、04年に瀬戸市などに部屋を差し押さえられた。
最終更新:8月28日14時37分
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毎日新聞の記者が、とんでもない実験を行っている。記者が「裏求人」への闇の求職者を装って、電話をしているのである。その顛末がニューズになっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070829-00000062-mai-soci(2007.08.29)
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ヤフーニュース
<闇の職安>制限なき犯罪の温床 すぐ返信「女の子襲う」
8月29日15時10分配信 毎日新聞
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名古屋市千種区の派遣社員、磯谷(いそがい)利恵さん(31)が拉致・殺害された事件で、死体遺棄容疑で逮捕された住所不定、無職、川岸健治容疑者(40)ら3容疑者を結び付けたのは、インターネットの闇サイト「闇の職業安定所」だった。闇サイトで募った面識のない仲間と違法行為に手を染める事件は後を絶たず、犯罪の温床になっている一方、サイトへの書き込みの制限は難しいのが現状だ。闇サイトで何が起こっているのか。記者がアクセスしてみた。【影山哲也】
■アクセスは簡単
ネット上に数多く存在する闇サイト。記者は28日、その中の「裏求人」をクリックした。「当社はまぢでがっつり稼がせます」との書き込みが目に飛び込む。内容をメールで尋ねると「電話で」と返信があった。こちらの電話番号を知らせないと、応答できないらしい。番号を知らせると、若い男性から電話がかかった。
「裏ロム(パチンコの不正部品)取り付けや、携帯電話の飛ばし(他人名義の売買)だね。1日5万円(の収入)だよ」と屈託がない。「今まで一回もミスはない。捕まったら意味ないから」と男性の声は陽気だった。
この間、約30分。携帯電話を操作する記者の指には、じっとりと汗がにじんでいた。
■「犯罪する人」
1日にアクセスが約3000件あるという「闇の職業安定所」は、今回の事件を受け、閉鎖されていた。記者の取材に対し、サイトの管理者はメールで回答を寄せた。
それによると、これまで犯罪を想定させる約80の「禁止ワード」を設定し、1日約50件の書き込みを削除してきた。「犯罪は許可していない」と管理者。それでも「『仲間募集』と書き込まれた場合は対処できない」という。
28日、ある闇サイトに「今日一緒に犯罪してくれるひと」(長野県・20歳)と書き込みがあった。記者が「犯罪って何するの?」とメールしてみると「女の子襲う!」「襲って、持っている物を盗む」との返信が即座にきた。
■罪に問えない
闇サイトをきっかけとする犯罪の増加を受け、警察庁から委託された財団法人インターネット協会(東京都)が昨年6月、「インターネット・ホットラインセンター」を設置した。1年間に約6万件の通報メールを受け、書き込み内容自体が刑法などに触れる9439件を「違法情報」と判断、警察に情報提供し、削除要請した。
ただ、殺人の依頼や請負の書き込みを禁じる法律はなく、「表現の自由との兼ね合いもあり、規制は難しい」(同センター)という側面がある。闇サイトには今日も不気味な“求人、求職”があふれている。
【ことば】闇の職業安定所 インターネット上に開設された仲間募集用のサイト。匿名で書き込みができるため犯罪に悪用されやすい。警察に摘発された強盗事件や他人名義の銀行口座の売買、違法風俗店による少女の求人などで利用されていた例も数多くある。現在は類似の闇サイトも多く出てきている。
最終更新:8月29日15時10分
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これらの事件に遭遇すると、私の予見した未来型の社会はもう闇の部分から現実化しているという、不気味な現実を知らされる。
私は、このようなネットを介した社会的単位組織が成立することを予見し、その基礎の上に、人類史はネット共和国へとカジを切ってゆくと説明した。
以前の記事の中で、通常の社会的単位組織は、次のようにして成立すると私は書いた。
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1)共同の目的(できれば生死をともにする目的)をもって息遣いの聞こえる一箇所に集まっている。
2)その集団が頼りにする自分たちのための炎がある。
3)寝食を共にする。
4)場合によっては、自他共に許すときにともに(酒などで)少しだけ理性を失う。(酒の代わりに絶叫マシンでという人もいるようだが)
5)(狩猟の旅のように)共同の目的のために共同で行動して、失敗の苦しみも成功の喜びも共有する。
(中略)
これからの社会が、「人類社会」「地球社会」となるにあたっても、この事情は本質的には変わらないに違いない。他方、"これからはバーチャル社会になる"とはやし立てる者が結構いる。否、どんなに社会が変わっても、本当にバーチャルな人間関係だけでは社会は成立しないと言うのが私の立場である。
バーチャル空間で人々がつながりを探し通信仲間や言葉を求めて、右往左往するだろうし、そうしている実態はすでに存在する。しかし、彼らはそれだけでは決して本当の仲間ではないのである。
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人々がつながるための前提として、ネットで単位組織の構成メンバーを募ることは求める仲間を広く求められるという点で優利であるし、若者にはその傾向がすでに見られる。そうはいっても、現在では、一度も会ったことのない人間同士が友達になったり仲間になったりはしない。ネットはあくまでもきっかけに過ぎないが、きっかけは隣に住んでいること、一緒の教室に居ること、一緒の職場に居ること、たまたまレストランで隣り合わせになったこと、という「隣り」という条件を超えている。「隣り」でなくとも良くなったのである。その形式は、国境まで越えてしまう特質を持っていることを私は繰り返し指摘してきた。
事実として、今回の犯罪者は、国境こそ越えてはいないが、もともと遠隔の地で生活していた3人の犯人が、携帯の闇サイトで知り合って、その後ほとんど1週間行動をともにしている。犯罪といういわば命がけの行動をともにして仲間意識を高めていたに違いない。上記の単位組織構成の条件に良く当てはまる。しかし、彼らの失敗は、寝食を共にするという過程がなかったことだろう。悪の信頼関係は、不完全だった可能性がある。

やがてくる社会の悪の部分が先行して、目立ってしまったのが今回の事件だった。青少年たちのもっと可愛い「プチ友関係」やネット文通から結婚して家庭を築くなどの明るい事実も多いのだが、なぜかニューズはこんな暗いものばかりが取り上げられる。
いずれにせよ、私の予見はゆるぎないものであり、良きにつけ悪きにつけ、人類の社会は着実に予見どおりの方向に変化していることを裏付けている。今はすでに、この社会の変化に追いついて、闇社会を許さない体質と体力を現行社会制度が備えなければならない時期に来ていることを意味している。

さらに、同じ記事で、ネットを介した社会的単位組織は、次のようにして成立するようになるとも私は書いた。
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バーチャルリアリティの世界の研究の進歩には著しいものがある。
1)共同の目的(できれば生死をともにする目的)をもって息遣いの聞こえる一箇所に集まっている、かのような立体映像システムはまもなく完成するだろう。
2)その集団が頼りにする自分たちのための炎の儀式くらい、いつでもバーチャルに実現できる。
3)仮想空間でいつでも寝食を共にすることができるようになる。
4)場合によっては、仮想空間で気を失うような仕掛けはいくらでも可能なので自他共に許すときにともに理性を少しだけ失うことが可能になるだろう。
5)(狩猟のたびのように)共同の目的のために共同で行動して、失敗の苦しみも成功の喜びも共有することは事実としてすでに可能である。
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会ったことも、ともに食事をしたこともない仲間はそう多くは出現しないだろうが、ありえないことではなくなるだろう。さらに、一般的には、遠隔にいるために頻繁には会えない人々も仲間としての結合を持続することの出来るネット環境は整備され発展するだろうと言うことである。

見える、・・・、私の眼には、確かに新しい社会の形がみえるのである。
現行の社会制度は、人々の幸福と悠久の生存のために、新しい社会の中でも悪を制し正しきを助けてほしい。
心ある人々よ、ともに歩むことを決意してほしい。

△次の記事: 情報社会学、予見と戦略(14)
http://shyosei.cocolog-nifty.com/shyoseilog/2007/12/14_e72e.html
▽前の記事: 情報社会学、予見と戦略(12)
http://shyosei.cocolog-nifty.com/shyoseilog/2007/07/12_26d0.html

琵琶

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