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語彙、漢字、検定テスト、第29回次世代大学教育研究会への参加--感性的研究生活(37)

2008/10/20
語彙、漢字、検定テスト、第29回次世代大学教育研究会への参加--感性的研究生活(37)

2008年10月18日(土)14:00-18:00に第29回次世代大学教育研究会が開かれた。
この日は、いつもならば午前に「情報デザイン論」、午後には「情報システム論」が開講される。次世代大学教育研究会は、同じ建物の別のフロアで開催されることが多いのだが、がんばっても3時以降でなければ参加できない宿命である。
しかし、この日は、なんと午後は大学が主催する就活公式セミナーと講義が重なって、休講となった。午前の部が終わる12時10分過ぎには、駿河台の街に出て、ランチの食べられる店を物色して歩いた。久しぶりの神田村散歩である。いろいろとみてあるいたのち、結局、最近できたらしいインド料理レストランのランチセットをいただくことにした。キーマカリー、巨大なナン、野菜サラダ、ライス少々というシンプルなものだったが、インド人だけで経営する店らしく、お味は本格的だった。満足して、少し歩いたら眠くなったので、明大の建物に戻って1階ロビーで一瞬うとうととすると、阪井教授が通りかかって「会場を開けましたから、移動してください」と声をかけてくれた。

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2008年10月18日(土)14:00-18:00 第29回次世代大学教育研究会
明治大学駿河台キャンパス12号館6階メディア教室5
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html
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14:00-14:05
開会挨拶:阪井和男(明治大学法学部)
14:05-14:35
「手書き認識技術のご紹介 児童・生徒の基礎学力向上のために
~国語力と補習教育~」
多賀 万里子(熊本大学大学院・富士通株式会社)
14:50-15:30
「試験の実施形態に関わる意思決定-AHP(階層分析法)による支援の試み」
劉 東岳(プロメトリック株式会社)
15:55-16:35
「『漢検』結果から見える若年層の言語能力の現状と知識基盤社会に
 求められる言語能力とのギャップについて」
大森 一弘(財団法人日本漢字能力検定協会東京事務局普及部)
16:45-17:35
「未定」
家本 修(大阪経済大学)
18:00-
懇親会
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会は、間もなく開始されたが、家本教授が現れない。後で判明したところでは、法事にぶつかって今回は欠席という阪井教授あての連絡メールがどこかに埋もれていたらしい。

富士通の多賀万里子女史は「語彙の多さが学力不足を解消する」という趣旨で話された。私は、語彙の多さも必要だが、語彙間のメタ関係(上位-下位概念)や(対比、例示、類似、比喩などの)ネットワーク関係が育っていないところに学力不足の問題を見いだしているので、質疑の時間には、執拗にメタ概念関係や概念ネットワークの育成を目指す教育を言いたてた。質疑では、なかなか真意は伝わらないようなので、近々まとめて発表の機会をいただくことにしようと思った。
漢検の大森一弘氏は、日本におけるコミュニケーション能力に占める漢字の比重の大きさを強調して、漢検の活用を訴えていた。漢字は日本語の語彙を世界トップクラスにしている大きな原因という説明もあった。日本語コミュニケーションについて、私には言いたいことが山ほどあったが、とても質疑の中で言い尽くせない。日本の文化に漢字が加わって語彙が豊富化してのは、その以前から存在する各種の民族の言語の混合という豊富な語彙環境があるうえに2字熟語(概念を二重に細分化する機能を持っている)が加わったことになる豊富化であることを私は指摘するにとどまった。また、発表された漢検の成績の分析で、漢字の読み取りや単独の書き取りなどは比較的良い成績になっているが、対比語や類似語を問う問題では成績が良くないという結果が示されていた。私は、この結果こそ、学校教育などで概念のメタ構成化やネットワーク化(対比、例示、類似、比喩などの)を育んでいない明白な証拠ではないか、と指摘した。
プロメトリック株式会社の劉東岳氏は試験問題の運用を適切化する活動を紹介した。主観的にしか推定されない優位選択を二者択一のようにできるだけ単純化してひとが指定することができ、かつ複数項目間の優位関係に生ずる矛盾をできるだけ排除するということがテーマのようだった。途中出てきたマトリックス計算を、聴衆が飽きないようにとの配慮からか計算を省いて端折っていたが、省かないほうが私にはよかった。私は、計算を暗算で追試して納得したが、その間にスライドは2つも先に進んでしまった。(私の計算が遅いからだって? その通りです。ハイ)

懇親会では、日本語の由来や多様な語彙の起源などに話が及び、「イイ(飯豊山の飯など)」は「尖っている」ことのオーストロネシア語、「ハシ(箸塚の箸など)」は銛(モリ)や槍(ヤリ)を意味するオーストロネシア語などという話を披露した。つまり、「イイハシさん」とは「鋭利な銛または槍の使い手」という意味であったことを示唆している。ちなみに「イイモリ(飯森、飯盛り)さん」という苗字も世の中にはあるので、「イイハシ」からの訛りであることが推定される。
ついでに「いかるがの里」の「いかる」とは何ぞやというような謎かけをして、その解は「シュメール語の"はかる"」という意味の言葉であると種明かししたりした。つまり、「斑鳩がの里(いかるがの里)」とは、「測量する人の里」という意味で、古墳時代という大測量時代の技術的担い手が南インドの人々に伴われたシュメール人測量技師群であったことを思わせるというようなお話をした。
今回は、いくらか、座を盛り上げることができたかもしれない。
研究会の後の懇親会こそ面白い。

えーと、当日、名刺を切らせていましたので、初めての方々に大変失礼してしまった。翌日、名刺をいただいた方にはメールをお送りした。
次の機会には、真面目に発表する側に回ろうと、心に誓った。ご参加者のみなさん、チャチャを入れるばかりだった私をお許しください。


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琵琶

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