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それでも冬桜(ふゆざくら)--人生に詩歌あり(9)

2008/11/29
それでも冬桜(ふゆざくら)--人生に詩歌あり(9)

古いお屋敷の多い街である。
私は、早朝、大学に向かう坂道を歩く。
春、老松は病に斃れた。
夏、竹叢は水に焦れて立ち枯れていた。
秋、嵐の後、梅は幹を裂かれて死にかけていた。
それでも、冬桜は、今、凛として花を咲かせた。
私は、この坂道がいとおしい。

どこかの国の宰相と同様に今どきの学生には読みが難しそうなので、老婆心ながら括弧書きで(よみ)を示した。

古いお屋敷(やしき)の多い街である。
私は、早朝、大学に向かう坂道を歩く。
春、老松(おいまつ)は病に斃(たお)れた。
夏、竹叢(たけむら)は水に焦(こが)れて立ち枯れていた。
秋、嵐の後、梅は幹(みき)を裂(さ)かれて死にかけていた。
それでも、冬桜(ふゆざくら)は、今、凛(りん)として花を咲かせた。
私は、この坂道がいとおしい。

琵琶

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秋葉原CHOMP-CHOMP9階「ばんげや」にて--交友の記録(40)

2008/11/28
秋葉原CHOMP-CHOMP9階「ばんげや」にて--交友の記録(40)

11月18日(火)の19時、大岩元慶応大学名誉教授と千葉大医学部の藤田伸輔准教授と私がお会いした。大岩先生はお弟子さんの小林多寡孝弘氏(小原メディカルサービス)を伴っての登場で、藤田先生は千葉大病院企画情報部講師の鈴木隆弘氏を呼んだ。全員で5名である。
大岩先生が個室のある居酒屋を希望されていたので、私が秋葉原CHOMP-CHOMP9階「ばんげや」の予約をした(chomp chomp="チョムチョム"=「やわらか系のおいしいものを"むしゃむしゃ"」というような意味の米俗語=女子語らしい)。古民家から移設したに違いない古い柱や障子が店内を埋め尽くしているので、「ふるさとの実家に帰ったような」実にリラックスできる雰囲気である。
「ばんげや」は、会津がルーツらしく会津の銘酒も多数メニューには載っている。
大岩先生も、先日行われた情報コミュニケーション学会第2回ワークショップ「日本語プログラミング」(私はサブコーディネータ)に来場されたときに、両先生をお引き合わせしてさし上げた。これを機会に、後日、大岩先生が藤田先生にお会いしたいという連絡を私にくださったのである。
大岩先生は、たくさんいらっしゃるIT系企業を経営しているお弟子さんやお仲間に千葉大のプロジェクトを手伝わせようという心づもりで、藤田先生は自分のプロジェクトのための情報とアイディアを広く求めたいと願っているので、両者の希望が合致してこの会合となった。
千葉大の医用情報システムはNUMPSを使用したシステムで、日本の医用システムとしては最も古くて開祖的だったこと、千葉大医学部の関係者は、そのことに大きな誇りを抱いていることなどが藤田先生からは語られた。大岩教授からは、ユニックスベースのシェルコマンドを推進している方がいるので紹介したいという趣旨の説明があった。
藤田先生が連れてこられた鈴木先生はMUMPSを使用する千葉大学のシステムの事実上の責任者で、大岩先生が連れてこられた小林氏は医療情報システムの実務を担っている方である。お互いにあいまいなところのない議論が進んだ。私はもっぱら聞き役ではあったが、今まで理解が不十分だった千葉大内部のシステム事情もかなりよく分かった。
最初は、ビールと梅酒ロックで乾杯して、後はお好みで飲み物はどんどん運ばれてくる。私は、梅酒ロックのあとは黒甕麹仕込み焼酎なるものをロックでいただいた。
お話が進んで、気がつくと、コースのお料理も尽きて最後のおにぎりになってしまった。時間をみると開始から2時間を経過していた。お店にはやや迷惑だっただろうが、それから3-40分は話し込んだ。まだ続きがありそうなので、場所を変えることを提案し、やっと外に出た。
鈴木先生はご自宅が遠いので、お帰りになったが、4名が残った。私の記憶をたどりつつ、ワシントンホテル(現在工事中)の隣のビルの地下の「天狗」に案内した。予想通り、4名が座れる席はあった。まずは生ガキを2個ずつとシャブリ(白ワイン)を1本を頼んだ。途中で頼んだのは大きなサバの刺身と銀杏の塩煎り。話は弾んで、シャブリのびんが空になる頃には、すでに11時になっていた。
私としてはいつもよりたくさん飲んだので、自分のからだをやや心配しつつ帰宅した。
藤田先生と小林氏は同じ方向なので一緒に仲良くお帰りになり、私と大岩教授はJR秋葉原の構内で再会を誓いつつ別れた。大岩先生とわたくしは京浜東北線のそれぞれ反対方向に帰ったのである。

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琵琶


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スタグフレーション不況でも強いもの、技術革新--情報社会学、予見と戦略(24)

2008/11/26
スタグフレーション不況でも強いもの、技術革新--情報社会学、予見と戦略(24)

景気対策優先を声高に叫ぶ首相がいるというのに、本当に生産活動に役立つ政策やアイディアが、誰からも提言されないというのは、どうしたことだろうか。
国民全体に均等にお金をばら撒くという話もあるので、真性の貧乏人の私などは同級生のビートたけしがテレビで公言していたように「あいつ、貧乏人だよ」とさげすまれても、お金をいただきに行くほうの根性なしだが、一人当たり数万円のばら撒きで生産活動が向上するとは思えない。経済の再生は生産の再生である。生産の再生は、資本と人的資源を可能性のある何かに集中しなければならないと、27年以上にわたって曲がりなりにも企業経営をしてきた私などは思うのである。

現在の不況はインフレでもなく、デフレでもなく、スタグフレーションである。私は早くからこの事実を指摘してきたが、政府も日銀も9月ころになってやっと認めることになった。すなわちスタグフレーションは「公認」されたのである。
スタグフレーションになると、物価は高くなるか高止まりしたまま、賃金や雇用率は引き下げられるのである。現在は、流通を支配した国際資本だけが肥えてゆく構造になっている。
日本が過去に2度経験した「石油危機」はスタグフレーションの典型例だが、あの時代は石油の流通だけがいわゆる石油資本に独占的に支配されていたのである。今は、その教訓から、脱石油を目指して代替エネルギーが盛んに開発されている。エネルギー問題は代替エネルギー供給技術の向上(技術革新)によって乗り越えられようとしているのである。また、車に替わる公共交通機関網も発達を遂げている。高いガソリンは消費者の車離れを促進して公共交通機関へのシフトを後押ししている。
支配された商品の流通は、これを回避することによって活路を見出すことができる。それが可能となるのは、生産技術の抜本的改革、または安価で高性能の代替商品の開発である。国際資本が抑えた流通網(バリューネットワーク)とは別のネットワークを可能にするのは従来は考えられなかったコストパフォーマンスの高い多様な新製品を多数生み出すことである。流通を押さえた国際資本は幸いなことに従来品の市場価格を釣り上げてくれているので、コストの安い新製品は、やすやすと価格破壊力を発揮して流通破壊を実現するのである。その破壊力は、やがて来るはずの消産直接取引につながるものである。従来の「産直」は流通業者が介在するが、「消産直接取引」は流通業者を介さない消費者と生産者の直接取引である。
米国のサブプライムローンは低所得者層向けの住宅を高く売りつけるための住宅流通を支配する資本が旧金融資本(銀行など)をだまして損を押し付けたものである。わきの甘い旧金融資本(銀行など)は行過ぎた先行投資をしたために破綻をきたした。実は、行き過ぎて消費者が自己破産してしまえば、妥当性を欠く高率の利ざやを稼ぐ流通支配資本も破綻する。これは、宿主が死ぬとそま体内に巣くう寄生虫が死ぬのと同等の現象である。流通支配資本は、そのリスクを銀行などの旧金融資本に押しつける仕掛けを思いついた。それが複雑なデリバティブ金融商品だった。
国際資本による流通の支配を免れるためには、消費者がこぞって自己破産するか、生産技術の抜本的改革、または代替商品の開発を急速に進める以外にない。
一律バラマキは、消費されるか貯金に回るだけで技術革新のために直接使われることはない。広く薄くお金がばら撒かれただけでは技術革新はできない、技術革新は可能性のあるアイディアに資本と人的資源を集中して投入して初めて可能である。
ここに、技術革新が成功しているひとつの例がある。
国内で好調な商品もあるのである。

Yahooニュース
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不景気でも「白物家電」は好調 「省エネ」「高機能」が市場牽引
11月22日11時5分配信 J-CASTニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081122-00000000-jct-bus_all
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個人消費が低迷するなか白物家電の売り上げが堅調だ
金融危機のあおりで不景気風が吹く中で、冷蔵庫、洗濯機といった「白物家電」が堅調な伸びを示している。調査会社GfKジャパンの調べでは、薄型テレビなどの大物商品が投入されるAV家電を除いて、家電のなかで「白物家電」は唯一売り上げが前年比でプラスになった。なかでも「省エネ」「高機能」の商品が好調だ。外出を控え、家庭内で過ごすことが多くなった消費者の行動が影響しているようだ。
■冷蔵庫は3.3%、洗濯機は1.5%、調理家電は4%の伸び
GfKジャパンの調査では、08年10月20日~11月16日の生活家電(白物家電)の売り上げは前年同期比で約2%増。薄型テレビなどの大物商品が投入されるAV家電を除いて、全カテゴリーのなかで唯一のプラス成長になった。冷蔵庫は3.3%、洗濯機は1.5%、調理家電は4%の伸びを示している。国内景気の減速傾向で家計消費の落ち込みも見込まれるなか、「白物家電」は健闘し、堅調なのは注目される。
 「冷蔵庫、炊飯器など白物家電は順調に動いている」
こう話すのは家電量販大手・ビックカメラの広報担当者だ。なかでも、「省エネ」や「高機能」といった付加価値が付いた商品が好調だという。例えば、冷蔵庫では、「安いものを買いだめする」といった傾向が強まったせいもあり、容量400リットルから450リットルの大型商品が売れている。冷凍機能や保温機能といった機能面も消費者に重視されているようだ。また、エアコンでは「省エネ」をアピールする商品が特に好調で、
 「今後の生活のことを考えて、多少のイニシャルコストをかけても、ランニングコストが安い方がいいという傾向があるようだ」
とビックカメラの担当者は分析している。家で過ごす傾向が強まったのも後押ししているものと見られる。メーカーもこうした消費者のニーズに合わせた商品のアピールに力を入れている。
■東芝は「ecoスタイル」テーマに異例の大型新聞広告
パナソニックの08年9月中間連結決算を見ても白物家電は好調だった。社名変更に伴って、白物家電を「パナソニック」ブランドで展開し、「省エネ」もアピールする。「白物家電でエコに取り組むことは、家電メーカーでは当然のことになってきている」とある家電メーカー社員は話している。
一方、東芝は2008年11月22日に「ecoスタイル」をテーマにした全8ページにわたる異例の大型新聞広告を掲載した。具体的な数字を示して環境負荷を掲載したほか、炊飯器の「40時間保温」、電子レンジの「カロリーカット」など「高機能」もアピール。テレビCMや店頭でのキャンペーンも打つなど、同社ではかつてないPRぶりだ。
 「冷蔵庫・エアコン・洗濯機・電球蛍光ランプの4商品でエコを強くアピールしたい。省エネに対する意識は消費者のなかで高まっている。また、高付加価値の商品を出し、『この商品だったら』ということで購入してもらえれば」
と東芝の広告担当者は話している。
最終更新:11月22日11時5分
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つまり、技術革新によって、ランニングコストを含む総コストを下げ利便性を一層高めた商品を世に送り出すことができれば、消費者は買うのである。メーカーも潤うのである。社員の雇用と賃金は守られるのである。
このことはあらゆる業種についていえることであり、今回取り上げたものがたまたま白物家電というだけである。

さて、ここで、周囲を見回すと今もっとも技術革新の余地の大きな業種は、「農業」と「漁業」である。もし政府(自民党であれ民主党であれ)が、「農業の技術革新」と「漁業の技術革新」にバラマキの代わりの誘導資金を集中的に投下したらどうだろうか。「農業の技術革新」と「漁業の技術革新」は、農家や漁民に対する生活補助とは別物である。
私が考えるところでは、「農業の技術革新」とは「農業の工場化」であり、「漁業の技術革新」とは「大規模養殖技術の開発と普及」である。商品の改革とともに生産性を引き上げることが目的である。「工場化した農業」や「養殖管理化した漁業」の担い手が農民や漁民だけとは限らない。今どんな職業についている人にも参入の可能性は等しく開かれているべきである。とはいえ、作物を作るプロは「工場化した農業」でもその能力を誰よりも発揮できるだろうし、魚をともに生きてきた漁民は「養殖管理化した漁業」でもその実力を発揮することは間違いない。

政府の賢い政策が期待できない今は、民間資本に、このことに気づいてもらいたいものである。資本のチャンスは消費者の繁栄と生産者の満足とともにあるのである。
賢い資本は、現有する工場の技術革新だけではなく、農業や漁業にもその活躍の場を広げていただきたいと念願する。

「工場化した農業」や「養殖管理化した漁業」が近々に急速に広がれば、それらは、きっと日本を救うことになる、と、未来が見える遠メガネをかけたわけではないが、浮き沈みをくぐりぬけてきた老職人にして老経営人には見えるのである。

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琵琶

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明大紫紺館ラウンジで--交友の記録(39)

2008/11/24
明大紫紺館ラウンジで--交友の記録(39)

少し前のことになるが、11月11日(火)の19時、情報コミュニケーション学会会長の阪井和男教授(明治大学)と千葉大医学部の藤田伸輔准教授と私がお会いした。
先日の情報コミュニケーション学会ワークショップ「日本語プログラミング」で主コーディネータを務めた阪井教授が私の関係でやってこられた千葉大医学部の藤田伸輔准教授とお会いになりたいとおっしゃったために、私が両者をお引き合わせする形で、この日の顔合わせが実現した。
場所は、阪井教授が手配してくださった明治大学の「紫紺館」の6階ラウンジである。紫紺館は駿河台のリバティタワーの斜め向かいのところに最近建てられた内装がホテル並みに美しい建物である。
私は、和泉キャンパスで午前1コマの授業、午後はゼミ活動をしてからの移動だったが、紫紺館6階に最初に到着した。定刻5分前には阪井先生も到着した。10分ほど後に登場した藤田先生は、別のフロアのレストランで待っていたとのことで、ウエイタに案内されてやってきた。
もちろん特段に生臭い話などはないので、まずは乾杯すると、双方の現在の活動を紹介したり、考え方を交換する。
阪井教授は最近任されている明治大学の「死生観研究所」のお話をされて、死生観研究所が主催する研究会に参加してくる人の中に、地域興しの関係者もいて、地域医療に関心を持っている方がいるということだった。「死生観研究所」という話題になると、死ぬのも生まれるのも、現代は病院の中で多くは行われているので、医学部にいらっしゃる藤田先生も次第にエキサイトしてくるし、私は母方の家系はお寺の坊主関係なので、言いたいこともないではない。なにやかやと話しているうちに、気がつくとずいぶんと遅い時間になっていた。焼酎のボトルがほとんど空になっていたし、つまみも一巡するくらいは食べたかもしれない。最後にオープンサンドのような軽食をいただいてお開きとした。
藤田先生は、このラウンジは明大関係者以外でも使用できるのかとしきりに気にしていた。藤田先生はかなり以前から、研究者には自由に集まれるサロンが必要であり、サロンこそが研究者の創造性を掻き立てるという持論をお持ちである。阪井先生から、誰でも利用ができると聞くと、やや嬉しそうな顔をされていた。
今後、いろいろな交流が生まれそうなお二人のお顔を拝見しながら私は満足していた。異能の人が出会って語りあうというのは、新しいことが始まる予感を感じさせるものである。
これからを楽しみにして、私は帰途に就いた。

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琵琶


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大麻精神病の脅威--心理、教育、社会性の発達(71)

2008/11/20
大麻精神病の脅威--心理、教育、社会性の発達(71)

10月初めには法政大学の男子学生5名が大麻所持容疑で逮捕され、10月30日には慶応大学でも同時期に2名が逮捕されていたことが明らかになった。慶応大学では塾長らの異例の声明に続いて、学内各キャンバスで学長らの説明会が順次開かれている。大麻撲滅に幹部が総出で対応している感がある。
11月17日には早稲田大学でも3人が逮捕されたことが明らかになり、大学による謝罪会見の際に大麻事件では以前の逮捕者を合わせると6名の退学者を出していることが明らかにされた。早稲田大学では約5万5千人の学生全員を対象にしたアンケートを実施して実態の把握と対処方針の策定に役立てるとしている。こちらも全学上げての対応である。
このように、マンモス大学であれば問題学生が確率的に混入または発生する危険性も高いことが示されたとともに、これらの大学はそれなりに全力で対応を進めていることがはっきりとわかる。
また、当該学生は不起訴になっても、退学は免れないことも示されている。

昨日(2008.11.19)、大麻についてのいまどきの学生の意識と行動を示す一つのアンケート結果が公表された。

ITmediaニュース
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「大麻使ったことがある」大学生は3.4% SNS「LinNo」調べ
2008年11月19日(水)13時45分配信
http://news.nifty.com/cs/technology/internetdetail/itmns-20081119072/1.htm
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大学生向けSNS「LinNo」を運営するリンノの調査によると、大学生の3.4%が「大麻を使ったことがある」と答えた。友達が大麻を使っていたら「一緒に使う」と答えた人も3.2%いた。
11月11日から18日にかけて465人の大学生にインターネットで調査した。
「大麻をやってみたい気持ちがあるか」という問いに対し、「非常にある」は3%、「少しある」は7.7%、「あまりない」は9.9%、「全然ない」は79.4%だった。
「大麻を使ったことがある」人は3.4%、「違法でなかったら大麻を使ってみたい」人は16.2%、「大麻を使いそうになったことがある」人は5.2%だった。
「身近な人が大麻を使っていたことがある」と答えたのは17%で、「大麻を身近に感じている」という人も21.3%いた。「『大麻はタバコより害がない』『外国では合法』『簡単に栽培が可能』といったネットからの情報を受け、大麻に関心を持つ学生も多く、興味本位から大麻を使用してしまうケースも少なくない」と指摘している。
「友達が大麻を使っていたらどうするか」については、「やめるよう説得する」が40.5%、「注意する」が21.7%、「見ないふり」が11.6%、「一緒に使う」が3.2%、「その他」が14.0%だった。
恋人が大麻を使っている場合には、「やめるよう説得する」が76.1%、「注意する」が9.2%、「その他」が14.6%だった。
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学生たちの大半は当然正しい行動をしており、考え方にも問題はない。しかし一部の学生たちには、せいぜい"法が禁止しているから使わない"という程度の意識しかなく、法があっても使ってしまった経験がある者も3.4%もいるというのである。これは30人に一人が乱用経験者ということになる。私が年間で教える学生は4大学=9教科=10コマにまたがるが、合計すると250名前後である。このうち3.4%とは8名-9名程度ということになる。私も、特定はできないが日常的に大麻乱用経験学生と接しているのかもしれない。もっとも、統計対象の母集団は大学生向けSNS「LinNo」のユーザに限られていること、回答は強制ではないので回答率もわからない。偏った結果になっているかもしれないが、学生らから受ける私の印象とそうずれてはいないように思う。
『大麻はタバコより害がない』という "ためにする宣伝" を信じている者(自己欺瞞か)も多いようだが、実際は習慣性があり、肉体的にも精神的にもひどい被害が生ずる。急性の被害だけではなく、慢性の障害には、たとえば、男性の生殖機能の低下や統合失調症に似た精神活動の混濁があるのである。あまり知られていないかもしれないが、男性機能の低下の事実一つでも知れば、いかに考えの足りない男の子でも、おもしろ半分の乱用にブレーキがかかるのではないだろうか。彼女だって、そんな彼は嫌いになってしまうだろう。
一方、困ったことに、したり顔の大麻容認論者もたくさんいるので、その人々に守られてこれからも大麻乱用者がどんどん増加することはほぼ間違いがない。今回の一連の逮捕は、警察によるほんの警告ということだろうが、この程度でこの大麻乱用のブームは終わらないだろう。
ゴメンなさい、だからこそ、あなたの大麻容認論に、私は反対です。私たち年長者には、本来健康に成長するはずの若者の肉体と精神を蝕(むしば)み廃人にしてゆくあらゆるたくらみを排除する責務があるのではないでしょうか。

とりあえず、私にも言論の自由はあるはずなので、大麻の危険性をここでは指摘しておきたい。引用元は、大麻容認論者が大好きなネット情報である(補)。ここでは、主として、兵庫県の薬剤師会と財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターの記事を取り上げる。
(補)wikiなどは、大麻容認論者によって偏った意見に書き直されている危険が伴うし、現時点で冷静で公正な記述がされていても、一瞬ののちには、偏った記事に書き換えられている危険性がある。なぜか、医師など専門性の高い方のボランティア書き込みは遅く、大麻容認論者の書き込みのほうが素早いのである。かんぐれば、大麻容認論の中には黒い大金を稼げる人がいるのかも知れない、・・・。ある種のモチベーションが違うのだろうというのは言い過ぎだろうか。
全国放映テレビや5大紙などの主要マスコミはさすがに容認論ではない。したがって、大麻容認論者は、ネットの不確実情報を引用して、「マスコミも認めているように」と力んでみせるのである。あなたの力みとは違って、主要なマスコミは「容認論」ではないのである。力めば力むほど、あなたはアヤシイ。

1.大麻常習者の特徴、見破り方
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財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター、薬物データベース、大麻について、「症状」
http://www.dapc.or.jp/data/taima/3.htm
2008.11.18確認
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大麻常習乱用者の特徴
時たま使用する程度で、これを見破ることは困難です。ただし、大麻には独特の甘いような臭いが、相当長時間衣類などに付着して臭います。(甘い香りと言われますが、一種刺激的な強い臭いで、「クサイ」と感じる人もいます)従って、乱用者達は、この特徴的な臭いを消すために、ファンを回したり、お香を焚いたりします。常習的使用者はカラ咳を頻繁にしますし、目が充血していたりします。金遣いも荒くなりますし、使途など明確な説明が付けられないことも多くなりますので、これらもある種のヒントになります。家庭から頻繁に物が無くなったりする場合、大麻との交換や入手資金として使われていることもあります。その他の危険信号としましては、
1. 忍耐力に乏しく欲求不満に陥りやすい
2. 感情の起伏が激しく、喜怒哀楽の振幅が非常に大きい
3. 頭は常に朦朧状態・・・例えば、昨日何をしたのかも思い出せない状態
4. 鬱状態、自己陶酔、まやかしの行動、病的虚言
5. 学業・就業成績の低劣化、体育活動その他本来求められているもろもろの活動への不参加
6. 交通違反、破壊行為、万引きなど様々な違法行為
一番のめやすは、嘗ての状態と比較し、著しい行動パターンの変化が見られることでしょう。行動は的外れで、交際関係もガラリと変わり、身なりに無関心となり、まるで人が変わったように見えます。こうした変化は数カ月から一年位の間に徐々に顕れますが、いずれは永久的に大麻乱用者の人格として固定してしまうのです。
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2.大麻に習慣性はない、は、本当か
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大麻による健康問題
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%BA%BB%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%81%A5%E5%BA%B7%E5%95%8F%E9%A1%8C
2008.11.18確認
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離脱症状を含む精神依存性については、マウス実験によって立証されている。アルコール、コカイン、ヘロインとは度合いが大きく異なるが、長期継続使用後に突如使用を中止する際、離脱時に不眠症、不安、食欲減退、イライラ、筋運動の増加などが観察される。 超長期の使用は、薬物動態学的(吸収、代謝、分布、排泄)にも、薬力学的(薬物と受容体の相互作用、生体反応の強さ)にも変化を与え、使用量の増加と、薬物代謝の強化をもたらす。[1]
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風前の灯かも入れないが、この瞬間、まだwikiでもこの記事だけは、大麻に習慣性を指摘している。
実際、大麻乱用のあげくに、極貧になり、友人をだまして金を巻き上げたり、場合によっては盗みや詐欺、人殺しをして得たお金で大麻を繰り返し購入するあわれな常習者もいるのである。習慣性がなくては、こうはなるまいとだれでも思うはずである。

3.急性の障害
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大麻による健康問題
兵庫県薬剤師会宝塚支部薬学博士平野仁壽、「薬物乱用 「大麻の害に関して」
http://www.hyoyaku.org/cntnt.php?cnt=275
2008.11.18確認
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ヒトに及ほす急性作用として2つあります。1つは身体に及ぼす作用と2つ目は精神機能に及ぼす作用です。
(1) 身体に及ぼす作用
麻薬や覚醒剤と比較しますと弱く、心拍数の増加とそれに伴う血流量の増加、悪心、嘔吐や平衡感覚障害を生じます。
(2) 精神機能に及ぼす作用
摂取時の急性効果は感覚、知覚、気分、情動、思考を変化させ、また多量では意識変容から急性中毒に至ります。他の依存性薬物の効果が用量によって一方向性であるのに対し、大麻は条件によって相反する効果を生じたり、現れた効果も心理的刺激によって変化する性質は大麻による酩酊の特徴です。
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4.慢性的症状
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大麻による健康問題
兵庫県薬剤師会宝塚支部薬学博士平野仁壽、「薬物乱用 「大麻の害に関して」
http://www.hyoyaku.org/cntnt.php?cnt=275
2008.11.18確認
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急性の場合と同様に身体に及ばす影響と精神に及ぼす影響とがあります。
(1) 身体に及ぼす影響
肺と生殖機能に対する影響があります。肺に対しては喉頭炎、気管支炎が認められまた肺癌が発生します。
一方、生殖機能に対しては男性では血中テストステロンの値が低下し、精子の数、形態、構造、運動性に異常が認められます。女性ではプロラクチンの値が低下、月経周期の異常が言われていますが、これらの影響が必ず生じるというわけではなく、受胎への影響も不明です。
(2) 精紳に及ぼす影響
大麻精神病があります。大麻使用で一番問題なのはこの精神病です。
この病状は奇異な行動、粗暴性、落ち着きのなさ、妄想、幻覚などの精神分裂様状態を示します。精神病像の発症は一般に急性で、多くは1週間から3ヶ月程度の経過ですが、なかには2~5年以上、分裂病様状態や躁鬱病様の状態を持続する症例もあります。
また、大麻を使用しなくても使用したときと同じ作用が生じるいわゆるフラッシュ・バック現象がしばしばみられます。
また、無動機症候群すなわち感情の平板化、物事に対する関心・自発性の減退、言語・思考能力の低下、行動の遅延化などの消極的な人格状態を示し、これらは大麻に特異的な症状です。
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内容は重複するが、影響を身体的影響と精神的影響とに分けている記事もある。

5.大麻の身体的影響
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財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター、薬物データベース、大麻について、「症状」
http://www.dapc.or.jp/data/taima/3-3.htm
2008.11.18確認
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■大麻の身体的影響(詳細)
脳に対して;
心拍数が50%も増加し、これが原因となって脳細胞の細胞膜を傷つけるため、さまざまな脳障害、意識障害、幻覚・妄想、記憶力の低下などをを引き起こします。また、顕著な知的障害がみられます。
気管支・肺に対して;
乱用者は再三にわたり、濾過していない大麻の煙をすいこみ、出来るかぎり我慢して意気を止めておきますので(こうすることで大麻成分をなるべく多く肺から吸収しようとする)肺などの呼吸器官に障害をもたらします。大麻のタールはタバコのそれよりも50%も多く含まれていますので副鼻腔炎、咽頭炎、気管支炎、肺気腫、などの原因となります。また、大麻の煙には非常に多くの発癌性物質が含まれていますので肺癌なども引き起こします。
心臓・血管に対して;
心不全、不整脈、胸痛、狭心症、白血球の減少に伴う免疫性の低下、などがあります。
生殖器官に対して;
生殖能力に障害が生じ、遺伝子の異常や突然変異をもたらします。男性ではテストステロン(性ホルモン)を44%も低下させます。また、女性では生殖細胞に異常を生じます。大麻の有害成分は胎盤関門(母胎血液と胎児血液の間に胎盤膜によって形成されている半透過関門)をも通過して胎児にも影響を及ぼしますので胎児の大麻中毒や流産、死産の原因にもなります。
その他;目(結膜)の充血、口の渇き、食欲増進、頻尿、悪心・嘔吐、平衡感覚の障害などを引き起こします。
咽頭炎:
いわゆる喉の炎症で、症状としては、喉の痛み、嚥下痛(ものを飲み込む時の痛み)、咽頭の異物感(喉に何かがひっかかっているような感じ)を感じます。
気管支炎:
何カ月かにわたって毎日のように咳や痰がでます。これは気管支に慢性の炎症が起こっているためで、階段の登り降りや速足などのちょっとした運動で呼吸困難が起こります。また、心臓に負担がかかるので心不全を引き起こします。
肺気腫:
肺には弾性があり、そのため、息を吸うときには膨らみ、吐き出すときには縮みます。その働きをする肺胞壁が壊され、十分な空気の出し入れが出来なくなった状態が肺気腫です。肺気腫が進行してくるとちょっとした動作でも息切れを生じ、呼吸困難に陥ります。また心臓に負担がかかるため、肺以外の臓器にも異常を来します。
心不全:
血液を送り出すポンプとしての心臓の働きが低下し、十分な血液を全身に送ることができなくなる状態が心不全です。突然息苦しくなったり、呼吸困難に陥ったりするため、突然死を招くことにもなります。
不整脈:
安静にしている時の成人の心臓は通常、1分間に60~80回規則正しく拍動します。この心臓の拍動が乱れ、脈の打ち方が乱れる状態が不整脈です。突然死の中には不整脈が原因である場合もあります。
狭心症:
冠動脈の狭窄(内腔が狭くなった状態)がひどくなって、送られてくる血液量が極端に少なくなると、心臓を構成している心筋が一時的に酸素不足の状態になり、しばしば発作的な胸痛がおこります。これが狭心症で、胸部の広い範囲に鈍痛、圧迫感、締め付けられるような痛みなどを感じ、ときには、痛みが喉、顎、歯、腕などにまで広がります。これらの痛みの発作に不整脈が合併し失神する恐れもあります。
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6.精神的影響
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財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター、薬物データベース、大麻について、「症状」
http://www.dapc.or.jp/data/taima/3-1.htm
2008.11.18確認
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■大麻の精神的影響
大麻を摂取すると、五感に異常が起こり、いつもより感覚が鋭くなったような錯覚に陥ります。その状態には独特の心地好さやリラックス感があり、からだもほぐれるような気分になります。しかしそれは真のリラックスではなく、ただやる気がなくなったり、物事がどうでもよくなる、などの投げやりな気分になっているに過ぎません。
大麻にはそれほどの依存性がないとの誤解から、繰り返し乱用する人も多くみられます。 しかし慢性的な摂取は、じょじょに精神に障害を及ぼします。最初は情緒不安や集中力、忍耐力の低下、自発性のなさなどの障害ですが、それらは幻覚や妄想の引きがねとなり、常に朦朧とした意識状態に陥ったり、うつや偏執病的症状が現れてきます。
こうなると、ちょっとした刺激や、もしくはまったく何の理由もなく、突然恐怖にかられたり、錯乱を引き起こしたりもします。また、長期乱用者には知的障害も起こることが報告されており、小学生程度の読み書き、計算しかできなくなるケースもあります。
一旦こういった状態になると、たとえ大麻の摂取をやめても、数年もの間、症状がなくならない場合もあります。
■大麻精神病
大麻精神病とは大麻摂取によって起こる精神障害の総称ともいえる。この状態に陥ると、さまざまな症状が現れてくる。その症状は、精神活動の低下による抑制症状、精神運動興奮、幻覚妄想などの体験、気分や情動の異常、意識の変容など。それらがどういった症状を示すのか、詳しく説明してゆこう。
1 精神活動の抑制が引き起こす症状-無動機症候群、知的水準の低下
無動機症候群とは、大麻による抑うつ状態を表す。たとえば、ものごとへの興味や関心が極端にせばまり、自発的な活動や思考がほとんどできなくなってしまう。また注意力や集中力も落ち、ひとつのものごとを持続しておこなうことができなくなる場合もある。なにごとにも無気力で疲労を感じやすく、むっつりした様子やムラ気が目立つようになる。生産活動(仕事など)への興味も損なわれ、将来への展望もなく、退廃的で浮き草のような生活を送ることが多い。
重度の症例では、ほとんど無言、無動となり、終日ぼーっと過ごすなど、意識水準の低下が疑われるような状態になることもある。
大麻摂取を中断すると、通常は1~2週間でふつうの会話や行動がとれるまでに回復する。だが重度になると、活動性が回復するまでに数か月から1年余りを要する場合がほとんどだ。 
知的水準の低下は、これらの症状にともなって現れてくる。複雑な会話は理解できず、簡単な計算も間違え、文章もひらがなばかりで幼稚な内容となる。このような状態は精神活動の回復とともによくなってゆくが、最終的に本来の知的水準までもどれるかどうかは不明である。こういった状態を「カンナビス痴呆」とも言う。
2 精神運動興奮
ちょっとした刺激にも簡単に心を乱され、怒りっぽくなったり、興奮しやすくなったり、気分が変わりやすくなる状態を精神運動興奮という。言動にまとまりがなくなり、粗暴な行為が目立つなどの状態は、1~3か月も持続することがある。
3 気分、情動、衝動の異常
大麻による抑うつ状態-無動機症候群や知的水準の低下については先程説明したが、それらの症状に、気分や情動、衝動の異常がともなう場合もある。この場合には抑うつ状態とは逆に、理由のない自殺企画や、衝動的に他人に乱暴をはたらくなど粗暴な行動が現れる。
こういった症状は、思考の混乱や情緒がいちじるしく不安定となり、それらの考えや不安に耐えきれなくなって、衝動的な行動を起こす、と考えられている。
4 幻覚妄想
大麻によって引き起こされる幻覚や妄想のほとんどは、本人に被害を与えるような内容のものである。主に幻聴で、何かを命令されたり、本人の行動に逐一干渉するような場合もある。症例によっては「神様が見える」「誰かが体を触る」など、幻視や幻触の体験も報告されている。
妄想の内容としては、誰かに見張られている、追跡されるなどの迫害妄想が多く、時に罪の意識を感じる罪業妄想、微小妄想、誇大妄想なども認められる。
その他、作為体験(ありもしない体験を事実とする)や、誰かの思考が伝わってくるという妄想、誰かの考えを吹き込まれるといった妄想、逆に自分の考えが誰かに奪われたりこっそり聞かれたりするといった妄想を伴うこともある。
これらの精神病的体験は、具体的で色彩感があり、覚せい剤による精神病の体験とよく似ている。いったんこういった症状が現れるとなかなか回復せず、2年間以上持続した例もある。
5 意識の変容
夢幻状態や錯乱、せん妄などを意識の変容という。大麻精神病の症状のひとつとして、こういった症状が数日~2週間以上、ときどき現れる場合がある。その間の記憶は脱落するか、断片的にしかのこらず、幻覚妄想もともなって、顕著な不安を引き起こす。
6 観念の抽出、思考の錯乱
この症状は、思考がばらけていくような感覚をもたらす。その感覚は以下のように表現されることが多い。「ふっと考えが頭に浮かび、それにどう対応していいか自分でもわからなくなる」「考えがバラけてしまってまとまらず自分でも困る」「質問されると、その言葉の意味が同時にいろいろと浮かんできて、どう答えていいかわからなくなる」など。 こういった思考の錯乱のほとんどが、1~5までの他の症状にともなって認められるが、場合によっては、この症状だけがまず現れてくるときもある。
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実は、ここに書かれた症状に近い人を何人か見かけるのである。
私に素人判断はできないが、君が、もし、大麻を使用したことがあったりまたは使用を続けてきたために、だるい、モチベーションが上がらない、などの症状に見舞われているのならば、まずは心療内科の医師を訪ねて大麻使用の経験を話して治療を受けることが望ましい。
大学や高校の教員の皆さん、慶応大学や早稲田大学などとともに、学生・生徒たちを大麻の被害から守るために、それぞれの教室でできる努力をそれぞれにしてゆきましょう。

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琵琶


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三重県立相可高校の食物調理科に感動--オヤジと家族のお料理ライフ(23)

2008/11/18
三重県立相可高校の食物調理科に感動--オヤジと家族のお料理ライフ(23)

11月16日夕刻6時30分TBSテレビは「夢の扉」を放映していた。
http://www.tbs.co.jp/yumetobi/backnumber/20081116.html
衰退する高校の建て直しを担う村林新吾先生のアイディアと教育魂と渾身の努力が印象深い番組だった。
この日の夕食当番は私だった。この番組が始まりのとき私はまだ夕食の支度をしていた。妻と息子と三人で食事を始めたころは番組中盤だった。私は、一部始終を見たわけではないが、子供たちが「食事を作る」というまことに人間的な営みを学びながら大きく成長してゆくことに感動していた。
翌日の月曜日は奥さんが食事当番、火曜日は息子の当番である。我が家もそれぞれの持ち味を生かして全員が食事を作ることで、活気と和気とがかもし出されているようである。

(補)この番組を見た妻のブログ記事が掲載されたので、以下に記しておく。
料理のスペシャリスト 三重県立相可高校 食物調理科

11月19日補足: 11月18日夜、ネットネーム櫛田川太朗氏によるブログ「モーモー日記」の記事"相可高校生が 「食の甲子園」で全国総合優勝" target="_blank"からバックトラックをいただいた。


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(準備中)
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琵琶

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情報コミュニケーション学会第4回研究会での発表--感性的研究生活(38)

2008/11/13
情報コミュニケーション学会第4回研究会での発表--感性的研究生活(38)

2008年11月08日(土)14:00-18:00に第4回研究会「学びはデザインできるか?」が開かれた。
私の発表演題は、「独創性をつくる試行錯誤」である。
当初は、私の発表順位は2番目だったが、その日は、午前に1コマ、午後に1コマの2つの講義があった。午後のコマは定刻ならば14:30に終わるはずだが、学生が相手の場合はどんなハプニングがあるかわからない。学生が質問で執拗に食い下がってくれば、(これ幸いと)納得行くまで討議することになるし、マシントラブルで授業が思うにかませないこともある。会長の阪井教授にお願いして、順番を入れ替えていただいた。こうして2番目が原田教授らの発表になり、3番目が私の番ということになった。
私の発表は、レポート作成の授業を独創性の開発を狙って実施する実践結果の報告という内容である。発表内容は、後日、ネットに掲載されるはずなので、掲載したらここにリンクを張ることにする。発表申し込み締め切り1週間前に阪井会長からお話を聞いて、予稿を書きはじめたのが、締め切日の夜半ころ、会長に「降ろさせていただくかもしれない」と泣きを入れると、少しは待っていただけるとのご返事があり、翌日の2コマの授業を間に挟んで大忙しで原稿を書いた(飯箸泰宏、「独創性をつくる試行錯誤」、情報コミュニケーション学会研究報告、5(2)、pp.14-15(2008))。1週間後、これとは別にパワーポイントの発表資料を作ってみると、印刷原稿に挿入した表は対象となる授業が途中なので空白部があることはやむを得なかったが、計算ミスが目だって、恥ずかしい状態であることに気がついた。顔から火がでる思いだったが、当日謝って訂正することにした。

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情報コミュニケーション学会 第4回研究会 「学びはデザインできるか?」
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テーマ:「学びはデザインできるか?」
1.日時:2008年11月8日(土)受付13:30 開始14:00 終了18:00
2.主催:情報コミュニケーション学会 http://www.cis.gr.jp/
3.後援:明治大学情報基盤本部
4.会場:明治大学駿河台キャンパス12号館6階メディア教室5
   http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html
5.参加費:無料
   (資料代500円  ただし、主催・後援団体会員は無料)
6.スケジュール
 14:00-14:05 開会の挨拶
 14:05-14:35
  「学びのイノベーション・ダイアグラム」
    栗山健(学習研究社・明治大学)・阪井和男(明治大学)・
    宮原俊之(明治大学・熊本大学大学院)
 14:45-15:15
  「学びあいをデザインする(自律的相互学習のための英語授業のデザイン)」
    原田康也(早稲田大学情報教育研究所)・
    前坊 香菜子(早稲田総研インターナショナル)
 15:25-15:40 休憩
 15:40-16:10
  「独創性をつくる試行錯誤」
    飯箸泰宏(明治大学)
 16:20-16:50
  「自学自習を促す教材提供システムの設計・開発と今後の課題」
    鈴木治郎(信州大学全学教育機構)・藤田悠(信州大学全学教育機構)
 17:00-17:15 休憩
 17:15:17:45
  「教学支援機能を持つSNS の開発」
    吉崎弘一(園田学園女子大学)
 17:55-18:00
  閉会の挨拶
 18:15-19:45
  懇親会
                   担当幹事:阪井和男(明治大学)
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前日、早めにインフルエンザの予防接種をしようとクリニックに行ったところ、受付のお嬢さんがゴホンゴホンと咳き込んでいた。受付嬢は一人しかいない小さなクリニックなので、お休みするわけにも行かなかったのだろう、気の毒に、、、と思っていたのだが、・・・、翌日、発表を控えた午前の授業の終わりころ、よりによって、声がかれ始めて、熱も出てきてしまったのである。や、や~、予防接種に出向いて風邪をもらってしまったぁ、と内心の動揺は大きかった。
その状態で、会場に入ったので、声は出ないし、頭もさえない。
第1話は、すでに終わりかけだったので、内容を把握できずに終わった。
第2話は、早稲田大学の原田教授のお話である。いつもながらすばらしい
私と同様にグループ学習をされているのだが、原田教授は英語教育、方や私は情報教育である。原田教授の実践では、学生がいかに親密に協調して学習しているかがよくわかるのだが、私の教室では、大学によってはそれがそれほどうまくは行かないのである。その理由を以前から知りたいと願っていたので、注意はその一点に集中して聞くことにしていた。そして、原田先生のお話が終わるころ、そうか、と思い当たることがあった。原田先生の授業は英語の授業である。学生らは英語で会話しつつ、学習をすすめてゆく。90分間、ずうっと肉声で学生同士は語り合っているのである。仲良くならないわけがない。一方の私の授業では、(授業内容に関係ある限り)私語自由と宣言してあるし、リーダの下に集合を命じて相談タイムを作るなどのこともしてきたが、それでも90分間肉声で話しっぱなしには負けるのである。この点を原田教授に質問してみると、そのとおりだと思うというご返事だった。ならば、もっと教室の中では話をする機会を飛躍的に増やしてやろうと私は決意した。学生たちは乗ってくれるか、、その時間は確保できるか、悩ましいが、考えてみよう、と私はおもった。原田教授とももっと交流を深めたいと念じたのはいうまでもない。
私の発表は、熱に浮かされた状態で行った。レポート作成の授業の進め方とそのような計画を立てた背景とを説明した。背景の説明には、「ヒトの知能のモデル」「社会的脳のデータ構造」などを利用した。これらは、別のシリーズ「独創力の創り方」シリーズにすでに書いたものもあるし、今後順次掲載するものもある。
発表の重点は、文献をたくさん取り上げさせること(大量の概念を仕入れないと知識構造に変化をもたらすほどのインバクトがない/コピペやバクリを防げない)と、知識構造(知識ベースのメタ化・ネットワーク化)を促進するという点にある。

200811132008

図 レポートの書き方、学習戦略(学びのデザイン)
<--クリックすると拡大表示できます

トピックスとしては、その際、文献の要約(図書×3つ、雑誌×3つ、インターネットなど×3つ、で合計9つ)には、それぞれ「論評」を書かせたことにある。このことによって、提出されたレポートの完成度が改善したということを取り上げた。学生らには事前に「論評」と「感想」の違いをづきのように説明しておくのである。なにしろ、学生たちは「感想」なるものは散々書いてきているが、「論評」はまったく経験がないのである。
「感想は自分の情念・感情に照らして対象を言い表すが、論評では自分の理性・論理に照らして対象を評価することである」
学生らの多くは、初めての「論評」にやや興奮気味に喜んだが、一部にはどうしてよいのかわからなくて脱落してしまった者もいた。この場合の脱落をいかに防ぐのかは次の課題であると、述べた。
一歩前進、しかし、前進したおかげで、その先の問題点がもっと見えてきたというのが正直なところで、やや深みにはまりそうである。
ともかくも、発表が終わって、力尽きて、鈴木先生のご発表のときは半分も頭に入らなかった。まことに申し訳ありませんでした。
懇親会ではなぜか禁断のビールを何杯もいただいて、熱もあって呆然。ただひたすら、お元気な皆さんのお顔を眺めていた。これがあるからやめられないのかな。通例の二次会もありそうだったが、それは年寄りの心にはよいが体にはきつそうだったので、一次会だけで私だけは退散した。
(後日談だが、なんとお元気なみなさんは明け方まで飲み歩かれて4次会にまで慣行したそうである)

△次の記事: 感性的研究生活(39)
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▽前の記事: 感性的研究生活(37)
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琵琶

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おなごもすなるお料理なるものをおのこも・・・--オヤジと家族のお料理ライフ(22)

2008/11/11
おなごもすなるお料理なるものをおのこも・・・--オヤジと家族のお料理ライフ(22)

このシリーズが始まったころは、男が料理するなんてことをはしたないと思う人も多かったようである。
私が料理好きというと、夫婦仲を心配してくれる人までいたくらいである。
しかし、いまや、すっかり男の料理は市民権を得たようで、下記の記事によれば、「多くの男性が日常的に料理をしている」ということらしい。時代は変わりつつあるのである。もっとも、我が家でも今は私ばかりが料理しているわけではない。家族が分担して料理をしているのである。奥さんも、息子もウデを上げているし、隣に住む老母もいろいろな傾向の料理が出てくることに満足のようである。

ヤフーニュース
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男性の8割超「料理する」=得意はチャーハン-家族、恋人喜ばせたい・ネット調査
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081110-00000012-jij-soci
11月10日5時8分配信 時事通信
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料理をするのは男性の約8割、得意はチャーハン-。インターネット調査会社「マクロミル」(東京)の調査で、多くの男性が日常的に料理をしている実態が明らかになった。
10月17、18日に20-50代を対象に調査し、516人から有効回答を得た。
84%が「料理をする」と回答。このうち週1日以上、料理をする人は49%で、夫婦共働き家庭では50%、専業主婦の家庭でも32%だった。
料理を始めたきっかけは「お金の節約」が36%と最も多く、「趣味の一つにしたくて」「家事への参加」の順。20代は「節約」が46%で、他の世代よりも高かった。
料理をする理由は「妻や家族、恋人を喜ばせたい」が35%でトップ。「料理が好き」「節約」が続き、きっかけとは異なる結果となった。
得意料理はチャーハンが1位で、カレー、野菜いため、パスタと続いた。 

最終更新:11月10日11時6分
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記事によれば、世の男性諸氏が料理を始めた一番のきっかけは「お金の節約」、で料理を続けている理由は「妻や家族、恋人を喜ばせたい」が一番となっている。私の場合も、振り返れば当てはまる部分もある。
私だけが特別かと思うと、不安もあったが、誇りに感ずる部分もあった。このような調査結果(男の料理人口8割)が公表されると、安堵とともにちょっぴり悔しいような気もする。
ご同輩、男には、外ではそれぞれの立場も面子もありますが、家庭では似たり寄ったりで、家族の喜ぶ顔が一番ですよね。

△次の記事: オヤジと家族のお料理ライフ(23)
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六甲山訪問--人生に詩歌あり(8)

2008/11/05
六甲山訪問--人生に詩歌あり(8)

11月02日
六甲山を登って、神戸大学のキャンパスに若い研究者の皆さんの研究会にうかがう

 六甲の 落ち葉の坂を 登り来む 生物科学の 若武者の待つ
 語らいて 夢こぼれ笑む 学徒あり 冬超えてこそ 春ぞきたらん
 
11月03日
翌朝、新幹線にて帰途に就く。静岡のあたりで。小春日和。

 刈り終えし 田畑の先の 山の端の かすむかなたに 海やなぎわたる


琵琶

△次の記事: 人生に詩歌あり(9)
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神戸大学で若き研究者たちと面談--交友の記録(38)

2008/11/03
神戸大学で若き研究者たちと面談--交友の記録(38)

昨日(2008.11.02)は、連休の真ん中の日だった。
この日の午前6時半、私は息子の運転する車で、最寄りの駅に向かった。神戸大学で午後1時に始まる「研究会」に同席するためである。
業務上の出張ではあるが、不安半分-期待が半分というものだった。今回は、久しぶりに出版にかかわるお仕事である。

私の会社は、システムハウスだが、設立時から理工系に特化した出版も手掛けている。私が、大学に出戻ってシステム分野に転換を切る前の10年間は、理工系出版社の編集部員だった。思い上がりにすぎるかもしれないが当時としては業界でかなり有名な編集者だったと思う。出版事業は、会社設立以前の私の嗜好を引きずっているもので、もはや利益追求の事業ではなくなっている。出版売上は、実に総売上の2-3%しか占めていない。残り97-98%はシステム開発関連の売り上げである。
それでも、理工系のまじめな出版をしているということは、私の会社の深い部分での信用を形成していると思うので、私がやれる限りは、こつこつとこの仕事も並行して取り組んでいるのである。私から次の世代に代替わりしたら継続できるかどうかは不明である。

実は、今年の春、関西方面のN教授から日本コンピュータ化学会2008春季年会(at東京工業大学)に来るように言いつかって、のこのこと出かけてゆくと、出版企画があるので紹介したい"人たち"がいるとおっしゃった。突然に多数の人々に取り囲まれて、立ち話をしながら、少しばかりお話ができた。
出版の企画というものは、事前に露見するとつぶれることが多いので、詳しくは述べられないが、生物科学系の皆さんである。大学の若手の研究者の皆さんと関係企業の方である。熱意は私にも伝わってきた。商業出版にふさわしいかどうかという点で本来厳しくなければ社長業にふさわしくないだろうが、物事には心意気というものもある。私は、内心、とにかく何とかしよう、とだけ思って次回の面会を楽しみさせていただくことにした。
それから5か月が経過して10月になり、福井高専のS先生からメールが届いた。本件企画に関連する「研究会」へのお誘いである。出来上がっているドラフトも送っていただいた。目次や分担の一覧表も送られた。さて、何人くらいの参加者でどんな研究会になるのかなと心配だったが、ままよ、行ってみるだけのことよと、腹をくくった。日取りは私の日程に合わせていただけるとのことなので、メールで調整した結果、11月2日という連休のど真ん中の日に決まった。主として私のわがままを皆さんに聞いていただいたことになる。

神戸大学にうかがうのは今回が初めてである。神戸-三宮には、20年ほど前になるが営業活動で足しげく通ったこともあるのだが、六甲山を登ったことはなかった。
研究会は午後1時からということだった。遅くなれば、その日の内に東京までは帰れないに違いない。宿を探すのが一苦労だった。10日ほど前というのに、ホテルは満室が目白押し、価格も通常価格の1.5倍から2.5倍程度に跳ね上がっていた。六甲の近くでは、ネットで探す限りでは空いているのは1泊3万円以上の高級ホテルか、3-8万円もする旅館しかなかった。神戸-三宮周辺に視野を広げてみるとビジネスホテルが多数あるので、数室分は空いているビジネスホテルもいくつか見つかった。そのうちの一つに予約を入れた。それでも平常価格の1.8倍くらいのお値段だったので、驚きである。

三宮の駅を降りると、昼の時間になったので、近くの店に入って辛いハンバーグカレーライスを食べる。辛い~、がうまかった。さらに市営地下鉄にのって六甲のふもとまでゆく。駅員に尋ねてバス停を見つけて、待つこと10分、休日のバスにのる。さすがにすいている。乗客は私を含めて10名程度である。バスは曲がりくねった坂道をゆっくり、ゆっくりと登ってゆく。あー、ここで生活するには車が不可欠だなぁ、という感慨がわいてくる。目的のバス停とよく似た名前のバス停がいくつも出てくるので、そのたびにきょろきょろしてしまう。初めての土地ではいつもそうだが、いわゆる「お上りさん」状態である。客は次第に少なくなり、とうとう私と60代のもう一人の老人の二人になってしまった。やっと、目的のバス停に到着すると、降りたのは私一人だった。
さて、あとはいただいたキャンパス地図に書き込まれたアクセスパスに従って、ゆっくりと歩く。予定時間にはたっぷりと余裕がある。山の空気は実に気持ち良い。紅葉している木々も目に入る。落ち葉が一葉二葉、はらはらと散ってくる。キャンパスは実に心地よい。坂道はきついが、こんなところで暮らすのも悪くはないのだろうな、と思わず妄想めいたことを考えたりした。予定の時刻より40分早く、G棟の正面玄関に到着した。早すぎるので、10分ほど近くのベンチに腰をおろして、周囲をながめた。悠久の時間が思い起こされた。
玄関は休日なので鍵がかかっている。30分前になったことを確認して、携帯電話で、研究室を呼び、中から開けてもらう。
案内された部屋は研究室のミーティンクルームらしく、小さな部屋だがホワイトボードが2つあり、仮眠室にもなるらしくて、ベッド兼用の折りたたみ式の長いすが2つ、棚の上のほうには毛布や枕などが置かれていた。活気のある大学の研究室とはこんなものである。学生らが昼夜を問わずに卒論や修論に取り組むときなどはきっとこの部屋は満室だろうと推測された。東京駅で買い込んだ和菓子(最近東京進出が著しい鎌倉の和菓子)のお土産を手渡して、皆さんのご参集を待つことにした。

参加人数は連絡のない人もいるが、確定しているのは私を含めて4名ということだった。大きな教室も借りているが、少人数なので、ここでやりましょうということになった。この研究室のボスはT教授であるが、迎えてくれたのはこの研究室の部屋頭という風情のK氏(D3)である。そのK氏と、福井から来たS先生、別の大学のN先生が集まって、「研究会」はほぼ定刻にスタートした。冒頭に「研究会」の性格に関する説明があり、執筆対象としているシステムに関心をもつ人々の「研究会」で、その成果を本にしようとしているという状況がわかってきた。テーマはごく絞られている。
お話しているうちに、同じ研究室の博士課程の学生1名と新たに他大学のH先生もやってきた。総勢6名になった。そのうちに、T教授からのご連絡があり、出張の帰りに立ち寄るので挨拶だけさせてほしいとのこと、待ちうけることにした。T教授は高名なのでお名前は従前から存じ上げているが、お目にかかるのは初めてである。ご登場されてすぐに立ち去られたので一瞬の名刺交換ではあったものの、品の良いお顔立ちの先生で、尊大なところの全くない、よいお人柄の方と思われた。
「研究会」の話題は、次第に本の判型やページ数、予定価格、出版点数などに移っていった。以前当社で出版した「SciFinder活用法」(時実象一著)などを参考に、話題が進行した。コスト計算するとかなり高いものになることはご理解をいただけたようで、ページ数削減の工夫に話題が集約していった。みなさんともに頭の回転は大変良いというのが強い印象で、一を言えば十を知るというのはこのような人々だろうと思われた。
あらためて皆さんのお顔を見てみると、おしなべて30歳前後の若き研究者のみなさんの集まりであった。これほどお若い集団とは思いもよらなかったが、その意外性は、私を少し興奮させた。出版の事業とは、私なりの考えであるが、若手の発掘であるというのが持論である。老成した方よりも私はお若い方に肩入れしたい。
お茶の時間になって、私の手土産をお茶うけにして話がはずむと、つい私が饒舌になり、現代の学生気質や教育の問題などをしゃべっていた。途中で自分ばかりしゃべっているのに気付いたが、もう時間は終わりに近かった。
楽しく、軽い興奮をおぼえつつ、わたくしだけ先に退散した。みなさんは残って跡かたずけなどをしていたので、事後のまとめや相談などに時間を費やされることだろうと思われた。「研究会」のあとには「一杯」がつきものという東京の慣習になれていた私は少し拍子抜けのような気もしたが、若者らしい健全なありようなのかも知れないと思ったり、まだ私とはそれほど慣れていないのだから、次回のお誘いのときに楽しみにしていればよいかなと考えたりもした。
しかし、意欲にあふれる若い方々とお話しするというのは楽しい。短い時間だったが、楽しいかった。S先生、Kさん、N先生、H先生、そしてT教授、本当にありがとうございました。そのまんまの私でよろしければ、末長くおつきあいいただければさいわいです。なにとぞよろしくお願いします。

バスで坂道を降り、市営地下鉄にのってホテルの最寄駅に降りて、地図を見る。なんとか歩いてもゆけそうだった。いや、すこし早めに終わったのだから、このまま新幹線に乗って帰ってもよいような気がした。まてよ、こんなに余裕のある時間はめずらしい。本屋によって本を買おう。ホテルでぼんやり過ごすのもいいかも知れない。せっかく、家族を残してきたのだから、私のいない夜を家族で守ってもらう練習をしてもらうのもよいと、勝手な理屈を考えて見たりした。大きな書店を見つけて店内を一巡すると、新刊書の棚に、ニートに関する気になる本を一冊見つけた。「自立塾」などに対しては痛烈な批判が書かれていて、私の常識に鋭い切り込みをかけてくるような内容らしかった。怖いもの見たさの思いで、この本を購入して、ホテルに向かうことにした。
一度、45度程度方向を間違えて、とんでもないところをさまよったが、出現するはずもない役所に出くわして、間違いに気づいた。元に引き返して、元から出直した。15分くらい時間を無駄にしたが、いい具合に散歩ができたとよいほうに解釈した。ホテルに向かう途中、私は、一所懸命、食べ物屋さんを探した。夕食を食べる場所である。ステーキ屋さんは、店の前にかざしてあるメニューなどをのぞいてみるとおひとり様1万円台が多く、5-8万円のコースをうたっているところもある。一人でそんな贅沢はできない。庶民的な所を探そうと気を取り直す。私が出張すると、いつもこんなところである。たいていは居酒屋さんでお銚子1本に焼き鳥定食とか、ウーロンハイいっぱいでかつ丼とかが定番である。安上がりというか、貧乏症というよりも実際貧乏なので当たり前の選択である。
ホテルの近くで、道の反対側に赤ちょうちんが2つ少し離れて並んでいた。まぁ、入るとすればあのあたりのどちらかだなと思いつつ、まずはホテルのカウンターに立ち寄ってチェックインすると、すぐに外に出た。横断歩道を渡って、めぼしい場所に通りかかると、1軒目は4-5人がカウンターに座るといっぱいというお好み焼屋さんで、ドアの窓を覗くと、1組の若い男女がジョッキを手に楽しそうにやっている。そんなお隣にオジサンが無粋に座るわけにもゆくまいと諦めて通り過ぎる。2軒目はなんとラーメン屋さんだった。ガラス越し覗くと、家族ずれらしい6-7人が固まって座っている。席数は20-25くらいのお店である。これならば、店の片隅に座れば、お邪魔虫にはならないだろうと思われた。奥の一番端の席に座ってメニューを見るとラーメン5種、つまみ5種くらいが書かれている。飲み物はピールの中ジョッキか中瓶だけというごく簡素なものである。つまみもすべてラーメンの具と同じである。
私に続いて、中年の男性の二人づれも入ってきた。私は、ピリ辛武蔵ラーメン(700円)を注文する。店の名前は「宮本武蔵」と書いてあった。「宮本」は小さな文字で「武蔵」は大書してある。ご主人の名前が「宮本さん」で、ラーメンが「武蔵」なのかな、などと余計なことを考えさせられた。店内をよく見ると家族づれの大人たち4名はジョッキを次々におかわりしている。男ふたりづれも席に着くなり「ジョッキやッ!」と叫んでいる。ビールを飲まずにはいたたまれない雰囲気である。郷に入れば郷に従え、私は飲み残すことを予期してビールの中瓶を追加で注文した。小さなキムチ皿がついて480円である。ラーメンのほうが先にテーブルに来てしまったので、やや困った。結局、ラーメンをすすりながら、ビールをいただく羽目になった。辛いラーメンとキムチ、それにビールという組み合わせも悪くなかった。まてよ、このラーメンのたれは、うまいぞ。すこしびっくりした。こんな場所で、こんなにうまいラーメンに出会うなんて驚きである。魚介類のスープととトリのスープを混ぜて使用しているらしい。しかも、渋みや苦みは全くない。
うまいうまい、箸が進む。ラーメンが辛いので、ビールも飲めてしまう。一人でビールを飲んだりすれば、いつもはコップ1杯が限度だ(飲む席は好きだが、アルコールはごく少なめでいい体質)が、コップが小さいとはいえ、なんと3杯も飲んでしまった。ホテルまで3分程度という気安さがやや無謀な行動に拍車をかけたかもしれない。それでも瓶の中にはビールが幾分残ってしまった。
締めて1180円、お勘定を済ませて、「ささやかな贅沢やな」と関西弁で、心の中でつぶやいてみた。ホテルの部屋に戻ると、自宅に電話して、妻と息子と愛犬と会話した。最近愛犬様も私と電話を介して会話するのである。愛犬様には「ネンネッ。オヤスミ」と言っておいた。きっとおとなしく寝ただろう。(ウソだとおっしゃるなら、わが家族にお聞きになられたい。いつもは私の帰宅まではおちつかないない様子でじっとしていないのに、電話の後は、さっさと自分のお布団の上に寝そべって寝てしまったのだそうである。・・・、偶然かな)

夜半すぎ、目がさめたので、時計を見ると午前1時、電気をつけて、本を読みだした。読みだすとなかなか止まらない。ほぼ一冊を読み終えると、午前3時40分、もうひと寝りしようと布団にくるまった。次に目覚めたのは、6時半、シャワーを省略して洗顔して身支度を整えると、すぐにチェックアウト、自宅に到着は昼の12時半頃だった。

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琵琶


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