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米、露、中、…少なくとも主犯は"国"ではない--情報社会学、予見と戦略(25)

2008/12/15
米、露、中、…少なくとも主犯は"国"ではない--情報社会学、予見と戦略(25)

先週末、アメリカ自動車産業ビッグスリーへの議会での救済策の設立は頓挫したというショッキングなニュースが流れた。円は急伸して88円台/ドルになった。直後にアメリカ政府は、この救済策に代わって、議会の承認を必要としない金融救済法の枠組みでの救済に手をつけることになったので、今はそのショックは緩和されている。
サブプライムローンに始まり、リーマンの破綻で決定的になり、現在の激しい不況が進行していることの原因について、あれこれと評論する人は多い。

その中に、ロシアと中国の謀略であるとする人たちもいる。ヒトは苦境に陥ると仮想敵をこしらえて、攻撃するとどこか溜飲が下がるものらしい。
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石油・穀物の高騰も、ドル・ユーロ暴落もすべて完璧に説明できる
世界を覆う金融大恐慌を「謀略史観」はこう読み解く=ベンジャミン・フルフォード
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20081211-01/1.htm
2008年12月11日(木)0時0分配信 SAPIO
掲載: SAPIO 2008年11月26日号
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今回の金融危機は過去に経験した危機とは違い、金融システムそのものが崩壊したものである。おそらく第2次世界大戦より人類にとってインパクトの大きいものになるだろうが、対策を講じれば講じるほど株価が暴落してしまうという、これまでのセオリーがまったく通用しないこの未曾有の混乱は、経済学ではとうてい説明がつかない。
しかし、これまでの流れを〝謀略史観〟で見ると、すべて説明がつく、とジャーナリストのベンジャミン・フルフォード氏は主張する。サブプライムローン問題に始まり、これから起きるパラダイムシフト。背景には知られざる巨大権力同士の世界支配を巡る激しい争いがあるのだという。
世界に大きな変化が訪れようとしている歴史の転換点ほど、このような見立てが魅力を放ってくる。果たして、これは〝謀略史観〟と一笑に付されるべきものなのか。読者の判断に委ねたい。
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当初、サブプライム問題で直接焦げ付いたローンは4800憶ドルだと言われていた。これは14兆ドルという米国のGDPからすれば、本来ならどうにでもなった金額だ。しかしふたを開けてみるとそれは氷山の一角でしかなかった。今年10月の最初の2週間だけでも、アメリカの銀行が毎日4300億ドル以上を米連銀から借りている。わずか2週間で約5兆ドルものお金を銀行に注ぎ込んでも、問題は解決されないのだ。
金融の世界で動いている資金の総額は天文学的だ。世界の中央銀行の中央銀行と言われるBIS(国際決済銀行)によると、世界の金融派生商品の残高は07年12月現在で596兆ドルで、これは世界のGDP54兆ドルの10倍を超える。しかもBISは全部を把握していないと認めている。
このまま米連銀がドル紙幣を印刷して銀行に注ぎ込んでもハイパーインフレを起こすだけだ。別の言い方をすればアメリカが国家破産をし、米国一極集中とドル本位制が終わったと見てもいいだろう。アメリカを中心とした欧米の世界支配は確実に終わりつつある。この歴史的な転換を理解するためには、今回の金融危機の本質を知らなくてはならない。それはまさに世界の支配者であった欧米と、新興勢力である中国、ロシアとの主導権争いに他ならない。
(以上は第一話。省略 第2話~第7話、引用元は、下記1)~7))
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1)http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20081211-01/1.htm
2)http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20081211-01/2.htm
3)http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20081211-01/3.htm
4)http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20081211-01/4.htm
5)http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20081211-01/5.htm
6)http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20081211-01/6.htm
7)http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20081211-01/7.htm

この記事を書いている、ベンジャミン・フルフォードも半ば冗談のつもりなのだろう。今更ロシアや中国の謀略と言いたてても、信ずる人は少ないだろう。ロシアや中国もこの不況の波はかぶっているのである。自作自演にしては代償が大きすぎる。
確かに、ロシアや中国は、アメリカの一極支配の後を狙う有力候補であり、石油や小麦についてのこざかしい価格操作に抵抗した国家でもある。しかし、よく考えてほしいのは、アメリカという"国"も石油や小麦の価格操作に抵抗した国家の一つなのである。石油や小麦についてのこざかしい価格操作をした者は、アメリカという"国"ではない。アメリカを拠点とする流通マフィアたちである。サブプライムローンを仕組んだのも住宅の流通マフィアである。アメリカという国家がこれらのマフィアを甘やかして、まんまとシテやられた責任は免れないが、アメリカという国家が進んでやっていたわけではない。
今回の世界経済崩壊という事態を招いて、これらの流通マフィアは無傷だったかと言えばそうではない。まっさきに倒産して彼らは路頭に迷っているのである。彼らは市場に乱入して大金をせしめたが、たちまちFBIに射殺されたマフィアの三下のようなものである。せしめた大金は誰の懐に入ったのか。最後に高笑いしているのは誰かを見ておく必要がある。

私のように、世界の富の40%握る1%の超富豪が世界の国々を手玉に富の集中を推し進めてきていること、彼らに資本で牛耳られている世界の流通が今回の破綻の主役であることを指摘する人はないようである。超富豪は株や不動産の売買にチョロチョロ出てくる博打打ちのような小モノではない。また、中途半端な善人を演じざるを得ない銀行や投資機関のような欲に駆られてだまされてしまう人々ではない。全世界の1%にすぎないのに、40%の富をもつものは、細心の注意を払って、博打打ち=株屋や両替屋をも手玉にとって、利益を吸い上げ、損は押し付けるのである。たとえが悪くて恐縮だが、言ってみれば強盗を喝揚げする大強盗、訳知り顔の両替屋さえだます大詐欺師の存在である。

スタグフレーションを乗り越える産業改革を--情報社会学、予見と戦略(21)
日本政府(日銀)も世界(ECB)もやっと認めたスタグフレーション--情報社会学、予見と戦略(23)
スタグフレーション不況でも強いもの、技術革新--情報社会学、予見と戦略(24)

今回の不況は、大強盗にそそのかされた強盗、大詐欺師に騙された両替屋が、上納金の縛りがきつくてやりすぎて破たんしてのである。そそのかされた強盗とは、石油や小麦、住宅、その他の流通マフィアであり、騙された両替屋とは、言ってみれば、銀行や投資機関たちである。そそのかされた強盗も騙された両替屋も、それ自体では上位1%に入るような超富豪ではない。超富豪たちから株を買い占められて、命じられて汗を掻いて上納金をかき集めることに汲々としているだけの存在である。彼らに資本を投下しているものの実体は、決して「法人」ではなく、血族関係で結ばれたファミリーなのである。彼らは国家に属さず、国法に縛られず、国家利益からは相対的に自由にどこにでも居住場所を移動する。かれらにそそのかされたり脅されたり年俸などのえさでつられて汗しているのが、各国の金融機関だったり、流通企業だったのである。彼らの動きに一喜一憂しているのは博打場の客、株屋の皆さんである。株屋にお金を貸している銀行や投資機関は株屋が得しても損してもどちらでももうかる仕組みになっている。株屋が破産してしまわない限り安泰である。まさか株屋がこぞって破産するまでやるとは思わなかったというのが本音だろう。その背後でその金融業の利益を火の粉を浴びることなく吸い上げている超富豪たちがいるのである。
不況の原因はこれら株屋(ジャンクボンド)だという人がいる。それは、見せかけに目がくらんでいる近視眼的な方である。この間観察していればわかるように彼らも大金を失いかなり傷ついている。ではそれらにお金を貸している金融が主犯だろうか。彼らも、格付け機関に騙されて、高リスクの資金提供をさせられて被害を被ったのである。流通、金融から損せずに利益を確保しているのは、超富豪の皆さんだけである。彼らは、切ったはったのヤッチャ場にその姿を現すことはない。現すのは不利益であり、姿を隠しているのは彼らの利益である。
株屋(ジャンクボンド)がやりすぎて自滅しようが、流通企業がやりすぎて破たんしようが、金融が破綻しようが、超富豪には何の影響もない。失敗した三下は生かしておくだけの価値はない。倒産で失う金額よりも継続するための負担のほうが大きければさっさと倒産させることを選ぶ。倒産で失う金額のほうが継続するための負担よりも大きければ国に支援させる。それだけのことである。わずか1%にすぎない彼らが、国家財政の過半の税金を納めているのである。国がその意向を無視すれば何が起こるか、政権は熟知しているのである。政権は、決して超富豪に逆らうことはないのであ。

手先たちはすでに大きな打撃を受けているが、胴元である超富豪たちはもともとの戦略を捨てたわけではないので、スタグフレーション政策は、今も堅持しているのである。
当面、世界は国の枠を超えてわが道をゆく超富豪のいいなりになりつつ、スタグフレーションも諾々として受け入れ、庶民は高い買い物をし、生産者は安く買いたたかれてゆくのである。
国家は超富豪たちに戦いを挑むのか、と言えば、その実力の差はあまりにも大きい。世界で最大の武力を要するアメリカですら、本気では戦えぬ相手である。国民国家は、庶民の不平不満の強弱とはまったく無縁に、その力の限界を見せているのである。
その枠組みを突破するのは、消費者と生産者の直接取引が支配的になる経済構造の成立だろう。その前に、農業と漁業の生産革命がやってくる。ようやく、いくつかのマスコミがこのことに気づいて、少しずつ報道するようになってきているように感じている。近々、マスコミが取り上げ始めている一次産業の生産革命についてもここで取り上げるつもりである。

△次の記事: 情報社会学、予見と戦略(26)
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琵琶

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