カテゴリー

  • 日記・コラム・つぶやき
  • 経済・政治・国際

« 日本の子供の孤独感は世界一、子供の幸福感一位のオランダはシティズンシップ教育--心理、教育、社会性の発達(72) | トップページ | 米、露、中、…少なくとも主犯は"国"ではない--情報社会学、予見と戦略(25) »

早稲田大学教育学部教育学研究科での講義(特任講師)--感性的研究生活(40)

2008/12/11
早稲田大学教育学部教育学研究科での講義(特任講師)--感性的研究生活(40)

大学での講義に属するので「感性的研究生活」シリーズにふさわしくないかも知れないが、実際は講演になってしまったような気がするし、実際その内容も研究活動に関係するので、このシリーズ(感性的研究生活シリーズ)にその記録をとどめる。12月9日(火)18時から、早稲田大学教育学部教育研究科の学生さんたちにお話をする機会をいただいたのでのである。出席した学生さんたちは、社会人学生であった。
このお話を薦めてくださったのは、言語学研究の原田康也早稲田大学教授である。原田先生とは、少し前の「情報コミュニケーション学会第4回研究会」で再会し、意気投合したのである。
学生の皆さんは事前に、私のブログのシリーズ「心理、教育、社会性の発達シリーズ」の記事を読んで下さっていた。記事の数は直前までに71件あった(現時点では72件)ので全部読むというのは大変な労力である。それらを読んだ感想とそれぞれが関心を持っている話題を事前に書いて送ってくれたのだが、さすがに社会人だけにその関心の広さと深さには驚くものがあった。さらには、私の記事を読んでいまどきの学生には珍しく講師に噛み付いてやろうという意欲あふれる学生もいるらしかった。社会人学生の特長であろうと思われた。
ままよ、あたって砕けるだけと思ったが、どのテーマで話をするかと私は悩んだ。教育分野の大学院生といえば、私の手持ちのテーマで言えば、「心理、教育、社会性の発達」シリーズの内容だろうが、このシリーズは皆さんが事前にすべて読んでいる。同じお話を聞いてもつまらないだろう。
そこで私は考えた。実は、私には、以前から、取り組もうと思いつつ、面倒だなとの思いもあって放置していたテーマがあった。「スクワイア・飯箸の記憶分類」を根底から改定しなければならないに違いないということである。お話をいただいてから約3週間の余裕があったので、これら取り組むことにした。やりかけてみるとずいぶんと難航した。足りない知識を補うためにはたくさんの本も読まなければならなかったし、最新の論文もあさらねばならなかった。CiNiiなどの論文検索システムがこれほど便利と思った期間はなかった。取り掛かる前にはこれほど難航するとは思わなかったが、以前から考えていた私の仮説は何度も崩れて立て直さねばならぬことになった。脳科学の成果は、論文で見る限り、どれも局所的なお話で、脳全体の働きを明らかにするようなものではないとしか思えなかった。私の日ごろの勉強不足が原因に違いないとはわかりつつも、もっと全体像をわかりやすく描く人いないのかと内心不平を鳴らしていたりした。何とか、講義の前の週の後半に全体モデルを作り上げて、講義資料を作る段階になると、たくさんの解説図が必要であることがわかった。自分で脳のイラスト図を描く自信はない。市販の図解本を探して、社員さんに頼んでスキャナから取り込んでもらった。図が私の手元に届いたのは金曜日の夜である。その図を並べてみると、私の説明にまだ矛盾があることもわかって、冷や汗が出る思いだった。新しい仮説->図版->説明->仮説の変更->記憶の分類表の修正->図版->説明->->という堂々巡りが土曜日から日曜日の夜まで続く。家内と息子は週末の買い物にも出かけない私を見てあきれている。何が起こったの? ・・・、いやちょっと、まだだめなんだ。何が? 来週の講義録ができないんでね。 というやり取りが続く。こんなに難儀をするなら、こんなことに手をつけずに、従来のモデルでお話すればよかったかな、とくじけそうになる。それに、土曜日ころからなんだか熱っぽい。風邪? まさしく風邪だった。あぁ、どうしよう。しかし、日曜日の夜半、やっと、基本モデルの骨格が出来上がった。午前6時には、説明資料の下書きは完成した。昼間は別の仕事をこなして、夜に仕上げをしよう、、、。そんなこんなで、講義録が完成したのはなんと当日の朝だった。
この日は、午前中が某大学の「情報基礎」の講義、午後はゼミをひとつ担当、終わってから、早稲田に向かう。途中家内と合流した。原田先生のご許可を得て、家内もこの日だけは学生の一人に加えていただいたのである。
学生は社会人なので、実にさまざまである。ミードの専門家も、引きこもり支援をしているコーチングの学徒も、韓国からやってきた研究者もいる。保育士さんもいる。宮城県で浅野知事のブレインだったという人もいたはずである。
事前にいただいた関心事にすべて答えるのは無理としても基本的なことには答えようとして、講義は進めた。「母語」と「母国語」の問題も、発達障害の問題(AS=アスペルガー症候群、ADHD=注意欠陥多動性障害、LD=学習障害)も、何とかクリアした。保育士さんとは、質疑で少し食い違いも感じられたが、いずれじっくりお話して見たいと思った。
原田教授からこのような機会をいただけたことに深く感謝しつつ、そのおかげで、記憶の分類についての問題突破の糸口が得られるという大きな収穫があった喜びを今はかみ締めている。

△次の記事: 感性的研究生活(41)
http://shyosei.cocolog-nifty.com/shyoseilog/2009/01/58sh--41-5f04.html
▽前の記事: 感性的研究生活(39)
http://shyosei.cocolog-nifty.com/shyoseilog/2008/12/4--39-3546.html


琵琶

(補1)「鐘の声 ブログ」はリンクフリーです。ただし、「鐘の声 ブログ」の記事の一部または全部を引用または翻案して、公的に発言または発表される場合は、事前にメール等でお知らせください。[→連絡先]
(補2)この記事が含まれるシリーズの記事の一覧は下記(別サイト)のとおりです。
  感性的研究生活シリーズの記事一覧 (GO!)
(補3)ブログ「鐘の声」には、10個ほどのシリーズとシリーズ以外の一般記事があります。シリーズの全体構成やシリーズ別の記事一覧は下記(別サイト)にあります。
  ☆「鐘の声」の全体構成(「鐘の声 ブログ」記事マップ)☆ (GO!)

« 日本の子供の孤独感は世界一、子供の幸福感一位のオランダはシティズンシップ教育--心理、教育、社会性の発達(72) | トップページ | 米、露、中、…少なくとも主犯は"国"ではない--情報社会学、予見と戦略(25) »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73834/43386149

この記事へのトラックバック一覧です: 早稲田大学教育学部教育学研究科での講義(特任講師)--感性的研究生活(40):

« 日本の子供の孤独感は世界一、子供の幸福感一位のオランダはシティズンシップ教育--心理、教育、社会性の発達(72) | トップページ | 米、露、中、…少なくとも主犯は"国"ではない--情報社会学、予見と戦略(25) »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ