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上からも下からも途中でも横からでも、機会あれば全力で教える--心理、教育、社会性の発達(87)

2011/02/22
上からも下からも途中でも横からでも、機会あれば全力で教える--心理、教育、社会性の発達(87)

「未来工房 深層ブログ」や「未来工房ファンML」で、ゆとり世代の若者にどう対処すべきかという話題が盛り上がっている。
「未来工房深層ブログ--第6話: ゆとり世代をどう教育するか」を参照してください。
ある人は、企業教育が対応すれば、企業-->大学-->高校-->中学-->小学校-->幼稚園・保育園-->という具合に教育の改革は波及するのではないかと提言する。
ある人は、いやいや上で頑張っても限界がある。母が子を宿したときから社会性は育てなければ育たないことがある。
というわけである。
種を明かせば、教育は気づいた人が気付いた時に始めなければいけないわけで、下だけとか、上だけとか言っていられないわけです。上からも、下からも、途中でも、横からでも、が、正解です。
入社後、教育が足りていないからと言って、大手企業のように就業規則違反を盾にしてすべて解雇してしまうのでは、あまりにも切ないし、中小零細企業では、どんなに足りていない人物であっても、いったん雇ってしまったら、多くの場合は、だましだましであっても使い続けなければならない。大学に至っては、足りないだけでは放校処分になどできるわけがない。教育機関であれば犯罪者でもない限り、足らざるを補い、十分な社会人にする使命があるのである。
そう、「十分な社会人にする」という使命こそ大学人は肝に銘じなければならないのだが、すっかり社会人への成長軌道を外れてしまっている学生からみると「余計なお世話で、とんでもない圧政」に映るのである。

「上から」を志向した経済産業省の施策の一つで、大学が協力している事業に「社会人基礎力養成」という者がある。経済界が希望する人材を大学で育てようというもので、一昔前ならば、マスコミと反対勢力が大動員されてつぶされたかもしれない事業である。時代は変わったものである。試みとしては大変結構だが、どこか足りていない。この試みには、どこか"学生を監獄に入れて鞭打つことで鍛えよう"というニュアンスを感じしまうのは私だけだろうか。社会性などくそくらえだという思いに固まってしまった学生を叩いたり、延ばしたりするのばかりが教育ではないと私は思う。意欲を掻き立てて、面白く学ばなければ何事も身につかない。
そうは言っても、面白いだけなら吉本新喜劇の客席にいればいい。舞台に立つ側は艱難辛苦を乗り越えてきているのである。私は、面白くなくちゃ大学じゃない、とは思うのであるが、艱難辛苦も後の楽しみのためには必要なソースだとも思うのである。
少し前に、私は次のようなブログの記事を書いた。
「社会人基礎力」養成って、歪んで焼きあがってしまった学生を叩いたり伸ばしたりすることですか?--心理、教育、社会性の発達(83) 2010/10/25
ここで、その素晴らしい成果についても述べたが、抜け落ちている何かについても指摘した。
日本の教育には、次の諸点などが必要であると、この記事に書いた。
------------------------------------------------
「母子分離分娩」から「母子同室分娩」へ(生後0分~40分、そして3日間)
 「子供は親の私欲の妨げ」から「子供は家族の至福の宝」へ(自分たちの結婚から子供の結婚まで)
 「友達は敵だ」から「友達は一生の味方だ」へ(0歳から)
 「孤立して暗記勉強」から「"どうして?" がいつでも言える学習コミュニティ」へ(保・小・中・高・大)
 「斉一型教育」から「児童生徒の個別成果の公表を目指す教育」へ(保・小・中・高・大)
 「専門バカや、専門なしジェネラリスト」から「高い専門能力をいくつか持つジェネラリスト養成」へ(高校・大学)
 「伽藍型教育」から「部活・ライブ・ボランティア活動・アルバイトとも併存できるバザール型教育」へ(高校・大学)
 その他(「3つの能力/12の能力要素」など)
------------------------------------------------

つまりは、「上から」だけでもなく、「下から」だけでもなく、途中でも、横からでも教育はすべきであり、そのための環境を整えることの大切さも述べたつもりである。
「上からだけ」では足りない。「下からだけ」では、今の青年たちが見捨てられてしまう。横からも途中からも、教育は必要なのだ。
機会あれば、どこでもいつでも全力で教えるが教育者の使命である。微力にして及ばす、または環境がなくて残念、ということもしばしばあるし、そのたびに個人としての限界に忸怩たる思いにふけることにもなるが、前のめりに、生きている限りはできることを全力でやるということが、教壇に立つ者の心意気であると思う。

△次の記事: 心理、教育、社会性の発達(87)
(準備中)
▽前の記事: 心理、教育、社会性の発達(86)
http://shyosei.cocolog-nifty.com/shyoseilog/2011/02/--86-5ba5.html

琵琶


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