2011/02/01
基調講演「心に悪い職場とその対策~教育の前に考えておきたい現場事情~」--感性的研究生活(58)
1月28日(金)、SEA新春教育フォーラムが開かれて、私がその冒頭の基調講演を仰せつかった。
会の概要は、直前の記事 "第19回SEA新春フォーラムで基調講演「心に悪い職場とその対策」(1)--感性的研究生活(57)" に書いた。
私のほか妻も私の介添役として参加した。妻は、いつになくこの発表を待望していた。というのも、この発表は精神疾患の患者さんに関係するもので、発表に至る私の活動に対して、妻が心理学にかかわる一人として常にアドバイズを送ってくれていたからである。発表内容の半分は妻の力によるものである。
まず、なぜ、私がこのような取り組みをするにいたったのかの経緯を説明した。
1981年3月、私はシステムハウスを創業した。世は高度情報化社会へと突入し始めていた。仕事は面白くて夢中だった。社員も徐々に増えた。しかし、社員の定着率は大変悪い。3年半で半分は退職する(平均勤続7年くらい)という状態である。業界全体では今も勤続平均2.5年と言われるように極めて短期にやめてゆく職場である。その中では平均勤続7年というのは誇るべき数値なのかもしれないが、私はずいぶんと心配した。やめてゆく社員の理由はさまざまである。一番多いのは「他業種への転職」である。「独立・・・」、「同業他社への転職・・・」もないわけではないが、多くはない。「他業種への転職」では、「当社の仕事に合わなかった」という理由を挙げるものがほとんどで、釈然としないことが多かった。当時の私の会社はベンチャで、勤務時間も自由で、好きな仕事を各自がやっているだけ、およそ「お仕事」という雰囲気ではなかった。平均時間外勤務は月12時間程度と少ない。その代わり、飲んでいても遊んでいてもアイディアを巡らせ、手順を考え、・・・と心は忙しかったかもしれない。
ある日の週末のこと、統合失調症のタクシー運転手を父に持つ社員が朝から荒れていて、肘で突き飛ばしたりして隣の社員をその席から追い出してしまった。追い出された社員からの苦情で、本人に事情を聴き、「何かあったら直接行動する前に口で言いに来るように」と注意した。夕刻、その社員は、モノも言わずに、私めがけてCRT(大きなブラウン管でできていた表示装置)を投げつけて、一目散に会社を飛び出してしまった。幸い、CRTにはコードが付いていたので、私にはぶつからずに床に落ち、大きな音とともに爆発して、ガラスの破片が飛び散った。私はガラスの破片を浴びたが怪我はなかった。
翌週の月曜日、本人が出社するかどうか気にしていたところ、本人から電話があった。「統合失調症のタクシー運転手の父が顧客とトラブルを起こして怪我もしているので、これからA病院に連れてゆく」というものだった。「病気だからしょうがないんです」と理路整然とした説明があった。「分かった。病院まで気をつけて行ってくれよ」と電話を切った。そのまま、忙しく仕事をしている最中に電話がなり、私が呼ばれた。昼時に近かった。電話口に出ると、いきなり「何してるんだ、おまえは」と怒鳴られた。「どちら様ですか、何のことでしょうか。」と私はびっくりして尋ねた。「A病院の精神科の医師だ。お前んとこの社員だろう。M・・・は。どうしてこんなになるまで放っといたんだ」と電話口の医師が早口に言う。寝耳に水というものである。「えっ、本人ではなくて父上が病気と言うことで付き添いで行ったはずですが、、、」と言いかけると、つづけて、医師は「親父もそうだが、本人がひどいんだっ。他に、病気に支障のない仕事はないのか」と言う。戸惑いつつ、私は「当社は小さなシステムハウスですから、システム開発の仕事以外に仕事はないんですよ」と言うと、「もう、いい。言っても始まらん」といきなり電話を切ってしました。
どうも、話がわからない・・・。父親が病気とは聞いていたが、本人が病気とは一度も聞いていない。何が起こったのか。医師は父と間違えと本人を病気と誤認したのか、まさか・・・?。A病院の電話番号を調べて、こちらから電話すると、「診療中で、おつなぎできません」とのこと。時間をおいて何度か電話して、ようやくその医師と電話がつながった。いきなり、「本人のプライバシーの保護のために何も話せませんよ」と言うなりにまたガチャリと電話が切られてしまった。
翌日も本人は出社してこない。自宅に電話をしても電話には誰も出ない、、、2-3日後の夜10時ころ、やっと電話がつながった。母親であった。「父親も本人も統合失調症で、家族は崩壊状態です。私がパートをして家族を支えていましたが、もう限界なので、離婚の手続きを進めているところです」とのこと。私はあせった。「(私)息子さんは今病院ですか?」「(お母様)はい、入院しています」「(私)では、病気の息子さんは、今後孤独になってしまいますね」「(お母様)・・・。」「(私)この病気ではご本人が当社のお仕事も続けるのは困難だと思います。お母様は何かお考えがありますか?」「(お母様)・・・。自分のことでいっぱいなんです。少し考えさせてください」「(私)・・・わかりました。それでは、また2-3日したら、お電話いたします」
こんなやり取りが何回も続いた後、ようやく、遠方に住むご親戚でお蕎麦屋さんを開いている方がいて、本人も小さいときから知っているという話題にたどりついた。本人が退院して2-3年の間は自宅療養をしたのち、ここに見習いとしておいてもらえることになった。お蕎麦屋さんと言っても料亭のような業態で、客から見える場所で蕎麦打ちをして、そのまま食べさせる形式で、従業員も10数名いるという。血のつながりのある方がいると言うのが、何よりの安心材料だった。彼はこのお店で、病気が安定し、本人が作ったらしいお店のホームページに本人の名前も踊っていた。あれから20年、彼はこのお店(株式会社)の常務である。職を替えて、彼は成功したのである。本当に嬉しい。
CRT投げつけ爆発-医師の怒声の日から、私は「この会社に自分は合わない・・・」という言葉に敏感になった。そして、社員の心の健康にハラハラする日々となった。その後、わかっただけでも18名ほどのスタッフが精神疾患の発症または発覚で退職している。これは発症率2%程度に相当する。18名のうちの17名までが、高校までに何らかの意味でメンタルの病気で通院または医師の指導を受けた経験のある者だった。1名はかたくなに過去を語らなかったので不明である。多くは病気または病気の疑いを伏せたまま入社していたことになる。それは、ある意味で当然かもしれないが、その結果は決して本人にとってバラ色ではなかったはずである。あらかじめソフトウエア開発業が心に悪い仕事と理解していれば、あるいは当社に就職することがなかったのではないかとも思うのである。
私は、発症の予防、早期発見のために悪戦苦闘を続けた。発症後の転職のあっせんにも走り回った。システム開発の事業を継続してゆく上での最大の苦労はこの問題であった。
2006年、私の悪戦苦闘を知っている方のお誘いで、私は厚労省の「障害者就労支援調査研究」のお仕事に参加することになった。
そして、今、ようやく、私の持論の一つであった「健康診断のときに心の健康診断も」が実現に向けて一歩前進したのである。
図1 「Ⅰ.到達点と道のり」(図はクリックすると拡大します。以下同)

私は、2009年度調査報告書(2010年3月提出)の中で、「健康診断に合わせてメンタルヘルステストを」と書いた。これは、私の持論だった。
当時の長妻厚労大臣は、動いた。政府は紆余曲折の果てに「プライバシーに配慮しつつ、ストレステストを行う」ことを決めた。
図2 「うつ病、健康診断でチェックへ」

この動きと併行して、東京都教育委員会は、昨年末ギリギリで「健康診断にあわせて、ストレステストを実施する」と明言した。
図3 「東京都教育委員会の動き」

これらの動きをまとめたものは次のとおりである。
図4 「ここまでの道のり」

これらの「ストレステスト」と私が一貫して主張してきた「メンタルヘルステスト」とは、内容が似ているが少し異なる。「メンタルヘルステスト」とは、精神疾患と性格異常の全体を対象とするスクリーニングテストである。一方の「ストレステスト」は、もっぱら「うつ病」を対象するものであった。日本では、自殺者が毎年3万人を超える状況にあり、対策は急務であることはもちろんである。ストレステストで「うつ病」が分かるかという専門家の指摘もあるが、まずは、「うつ病」を想定してスタートすると言うのは、第一歩として決して悪くはない。大きな一歩前進である。
もちろん、この一歩にとどまっては足りない。続いて、対策は精神疾患と性格異常の全体を対象とする「メンタルヘルステスト」に進まなければならないが、それはこれからの課題である。
さて、思うに、今後の対策のキモは、「病名告知」であると私は思う。
「ガン告知」は今は一般常識であるが以前はタブーだった時代が長かった。元来、自分に関する情報はご本人に知る権利がある。ご本人に病名を隠しておくのはひどい人権侵害ではないか。ご本人の人格と人権を尊重し、病気に立ち向かう力を出せるよう、また残された人生をより有意義に過ごせるようにするものが「ガン告知」である。これはもはや常識になっている。
一方の「精神疾患」は多くの医師が「病名告知」をためらい、告げないのだそうである。かつて調査研究会でうかがった向谷地教授のお話では、「私たちは告知することを原則にしていますが、多く見積もっても4割の医師しか告知していない。おそらく実際に告知されている方は1-2割程度思われる」と言うことだった。精神疾患の患者や家族は、いわば人格を無視され、人権を踏みにじられて正しい病名を知らずに薬だけ与えられているのである。これでは、本人に病気に立ち向かう力も生まれないし、有意義な人生の過ごし方も設計できないのである。
何よりも「病名告知」を広く推し進めることが大事であると私は思う。「べてるの家」の実践は、その有効性をはっきりと示していると思う。
図5 「Ⅱ.病名告知が突破口」

ところで、システム開発業については、常識のウソが多い。「机に向かう軽作業である」「残業が多いから精神疾患になりやすい」・・・。これらは本当だろうか。
肉体労働ではないという点は確かだが、決して「軽作業」ではない。「過酷な精神労働」であり、「精神の重労働」である。この点については私の書いた報告書にも詳しく解説した。解説した部分を抜書きして、印刷したものも会場で配った。私が「読むだけで心に悪い文章です」と言って紹介した。会場では笑いが起こっていたが、聴衆はソフトウエア教育の専門家ばかりである。ソフトウエア開発の過酷さを十分知っているからである。
「残業が多いから・・・」はステレオタイプの説明にすぎる。当社の時間外労働は長きにわたって平均12時間/月程度である。これを長時間労働と言うかどうか私は断定しないが、うつ発症の危険ラインとされる80時間/月に比べれば長くはないということになるのではないだろうか。
それでも精神疾患は発症したのである。無体な長時間労働もよいはずはないが、発症の本当の原因は長時間残業ではない。ソフトウエア開発の仕事の複雑さ、困難さ、常時新規創案へと駆り立てられる精神的圧迫にあると私は思うのである。仕事の複雑さ、困難さ、新規創案は、ある種の人々には喜びである。私も嬉々としてこの仕事を楽しんできた。仕事を仕上げた時の達成感は大きい。しかし、決まった仕事を決まったようにすることが好きだったり、性に合っている人々にとっては「仕事を定形化できない」こと自体がばかばかしくてやっていられない苦痛である。人類史上も大半の人々が、決まった仕事を決まったようにすることで敬意と生計の糧を得ることができたことを想起することが必要である。実際、去年やったことと同じことを今年もすることはソフトウエア開発業では全くない(去年やったことと同じことを今年もする必要があるならば、去年の作品をコピーすればよい。仕事柄必要なのは、ただひたすら人類発の新規コードを書くことである)。
仕事を進めているその先の未来は常に不確定である。不安なしに仕事は進められない。しかも創りだすものは、複雑で、一刻一刻と自分の思い違いにしてやられバグに襲われることの連続である。
図6 「Ⅲ.心に悪いソフト開発業」

ソフトウエア開発業がどのくらい心に悪いのか、いや、もしかしたら心に良いのかどうか、私は日本の信頼できる統計データを探したが見つけることはできなかった。精神疾患の患者さんが発症時に従事していた職種が全国的に分かればそれでよいのだが、そんなデータはなさそうだった。なにしろ、タブー視されている病気のことである。病名告知も満足にされていないのでは、カルテの病名も正確かどうかは誰にもわからない。また、カルテのデータがたとえ統計処理されても一般に公開されることは、現状では極めてまれである。
手に入るデータで、一番事実に接近していそうなデータとして、私は、次の二つを利用することにした。
(1)厚生労働省、平成20年度における脳・心臓疾患及び精神障害
等に係る労災補償状況について、平成21年6月更新、
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/06/h0608-1.html(平
成21年9月21日確認)
このデータからは、ストレスによる発症が含まれる職業別の労災
補償の発生件数がわかる。精神疾患と循環器疾患が合算されて
いるが、このデータの多少は精神疾患の多少と何らかの相関が
あるとみなしたのである。
(2)総務省、労働力調査 長期時系列データ、平成21年9月4日更
新、
http://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.htm、
http://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/zuhyou
/lt01-17.xls(平成21年9月21日確認)
このデータは職業別の区分がおおざっぱすぎるのが難点である。
「情報通信業」にソフトウエア開発業は含まれるのであるが、ソフ
トウエア開発業の従事者は情報通信業の従事者の20分の一程
度である。しかし、劇薬も少しは交じれば全体も毒に染まるだろ
うから、それなりの影響は現れるに違いないと踏んだのである。
下図で、「系列2」とは「労災の申請数」、「系列4」とは「労災が認可された数」である。ここでは、「労災の申請数」に注目した。いずれも1万人あたりの件数である。
図7 「グラフで見る発症率の傾向」

ここでわかるのは、発症率の高い職業は、「運輸業」「金融業」「情報通信業」ということである。逆に、発症率が低いのは「教育学習支援業」「飲食店・宿泊業」「農林水産、建設土木等」である。
「運輸業」には長時間緊張が解けない運転業務があり、「金融業」では不確実性の中に常時身を置くと言う不安定さがある。「情報通信業」には過酷な精神労働のソフトウエア開発業が含まれているのである。
「教育学習支援業」には発症率が少ない、という説明の段では、会場からどよめきと笑いが起こった。私は、すかさず、「これは、今日、会場にいらしゃっている皆さんのお仕事ですね。皆さんは、特別、楽をしているのでしょうか。違いますよね、この点については別途説明します」としておいた。
このグラフは、純粋にソフトウエア開発業を取り出したものではないが、これを含むもっと大きな括りでも発症率が全業種平均の1.6倍程度あることを示している。
続いて、統計データはないものの、この分野で長くお仕事をしている方の証言を紹介した。日立ソフト辻正弘医師(精神科産業医)の発言である。辻医師は日立病院の精神科医長という立場も経験されているので日立系列の各企業の精神疾患の発症傾向については熟知していると考えられる。証言の内容は、(たぶん、日立系列の職場の中では)ソフトウエア開発業における精神疾患の発症率は全業種平均の約10倍になるというものである。これは、システム開発の現場に長く携わってきた私の実感に極めて近い数字である。
図8 「証言--日立ソフト辻正弘医師」

この証言は、かなりの説得力を持って会場の人々に受け止められたようである。
そして、時間を急ぐ私は、対策を語り、提言を述べた。
図9 「Ⅳ.対策」

図10 「Ⅴ.提言」

最後に、「教育学習支援業」の統計を取った当時は、「ゆとり教育」の時代だったとの種明かしを行った。「教育学習支援業」の従事者のほとんどは小中校の教員であり、「ゆとり教育」によって、ゆとりの恩恵を得ていたのかもしれないと述べた。しかし、その後の世間の目は厳しく、教育委員会からの締め付けもあり、自律改善の動きも加わって、真面目に業務に取り組むようになれば、ストレスは強まり、精神疾患発症の要因は強くなってきたように見えると指摘した。その傍例として、東京都の公立教員の発症の経年変化のグラフを示して、ほぼ5年間で精神疾患の発症は2倍という速度で増加していること、このことが東京都教育委員会がストレステストを健康診断時に実施するという決意にもつなかった事実を明らかにした。「おそらくご来場の皆さまは、もとより熱心な教育推進者であり、明らかに過酷なお仕事をこなしているので、決して楽をしているわけではないと私は思います」とお話しした。
図11 「資料4.教員の発症率の増加」

会場からは、質問が殺到した。
たくさんあった中で、気がかりに終わった質問が2つある。ここで、回答を補足しておきたい。
質問1
「日本でソフトウエア開発に就労する人たちの3分の2は、文科系であり、これは諸外国ではありえない現象と聞いている。これが高い発症率の原因になっていないだろうか」
回答
「理系は頭頂葉が発達しており、文系は側頭葉が発達しているとされています。ソフトウエア開発では頭頂葉を酷使しますので、文系の不得意なことを無理やりさせていることも原因というご指摘は傾聴に値します。ありがとうございます」
回答の補足
「一方、体験的には理系でもそれなりの発症数がありますので、文系が原因のすべてとは言えないかもしれません。やはり一番大きな原因はそもそも過酷な精神労働であることに求められるべきだと思います。諸外国の発症統計が明らかになれば疫学的な比較ができるようになると思います。これに加えて日本の特殊性という点で文系が多数ソフトウエア開発に参加して発症率を何割か押し上げているという結果になるのかもしれません」
質問2
「当社は製造業です。当社では業者と契約して社内で性格テストを実施していますが、50%程度、何らかの意味で性格に問題があると言う結果になっています。この中にどの程度の精神疾患が含まれているのか、意味があるのかないのか、ご意見をください」
回答
「ストレステストについては、昨年ずいぶん研究が進みましたが、実施対象から外れたメンタルヘルステストについては進んでいません。現在、日本には統一した性格テストがありません。業者ごとにそれぞれの信念に基づいていわば勝手にやっているのが実情です。どれがどの程度オーソライズされているかは分かりません。50%ということは、この中に精神疾患の方が濃縮されて確率的により高く存在していることは間違いがないとは思いますが、どの程度の縮約効果があるのかはわかりません。東京大学でも以前は入学時に心理テストを実施していました。20-25%の新入生が要精密検査とされて、その中の半分くらいが医師の助けが必要な方だったと思います。今はこのようなテストをしていないと聞いています。教育者の世界では一貫して実施されていませんが、私が知る限りでは消防や警察では性格テストは実施しています。自衛隊でも実施していますね、君島さん? (自衛隊出身の君島さんがハイ、とうなづく) しかし、これらが横断的に同一の基準で実施されているとは思われません。これから課題になると思います」
回答の補足
「業者が実施する性格テストで、たくさんの人が異常とされてしまう原因の一つに、推測ですが、業者がテストをアメリカから直輸入で実施しているケースがあるかもしれません。たとえば、"他人が間違ったことを言っている場合、あなたはすぐに注意しますか"で、"ハイ"と答えるとアメリカ人ならば正常ですが、日本人は"すぐに"ではなく、"様子を見て機会をとらえて、間違いに気付くように誘導する" のが伝統的には正しい態度となります。アメリカのテスト設問と採点基準では、日本人の多数が"異常"とされてしまうでしょう。性格はその社会の文化を映していますから、どこから持ってきても直輸入では利用できません。日本人の文化に適合した設問と採点基準が必要です。アメリカのものなら何でもそのまま使えるというのは間違いです。まだこれらについての研究は十分だとは私には思えません。当該の業者さんはしっかりやっていらっしゃるのかもしれませんが、そうでないケースも考えられます」
質疑にはもっと時間をかけたかったものの、予定の時刻が来てしまったので、講演の時間の司会者の先生が呼ばれて壇上に登った。司会の先生と講演者の先生たちと会場のみなさんに一礼して、会場を立ち去った。
言い逃げ、、、と心は痛んだ。
皆さん、懇親会は楽しんだでしょうか。私も参加したかったです。
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琵琶
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