哲学する・日本語する授業事例: DATABASE篇-第19回SEA教育事例研究会--感性的研究生活(61)
2017/07/08
哲学する・日本語する授業事例: DATABASE篇-第19回SEA教育事例研究会--感性的研究生活(61)
7月8日(2017年)、SEA事例研究会で、私が行ってきたデータベースの授業事例を報告させていただきました。
SEAとはソフトウエア技術者協会という全国組織です。一時は数千人を要する大組織だったようですが、日本のソフトウエア産業の衰退に伴って縮小傾向となっています。とはいえ、伝統ある団体で、高度な報告もあり、民間の技術者の知的交流団体としては最高水準のものです。
私の発表は「哲学する・日本語する授業事例-DATABASE編」というタイトルでした。
取り上げる多くの事柄は、良い教師ならば必ずするような工夫の飯箸バージョン(バリエーション)ですが、他の教師がやりそうにない点が2つあると前置きさせていただきました。
・哲学を教える(データべ―スの授業なのに?!)
・日本語プログラミング言語(スクリプト)を使用する(そんなの市販されているの?!)
哲学については、現代の子どもたちは哲学から遠ざけられていることが、学習を困難にしている事実と半ば手遅れ状態の無哲学学生に必要最低限の哲学を事実に即して教えながら授業を行った実践事例を紹介しました。この紹介は、私の後で発表する中本氏の「モンテソーリ教育」への導入にもなっており、幼児からの哲学教育の必要性と可能性を大きく示唆するものになりました。
また、日本語プログラミング言語についは、次のように説明しました。日本人にとっての「高級言語(低級言語=マシン語の対語)」は日本語のプログラム言語であり、現在普及している英語風プログラミング言語ではないことを指摘しました。私は「日本語のプログラム言語サミット」を何度も開催するなど、その普及に努めてきましたが、残念なことに日本語のプログラム言語の普及に成功しているとは言えない現状があります。実は、市販されて最も普及している隠れた日本語プログラム言語(MS-ACCESSの日本語マクロ)があることを紹介し、これを授業実践に投入して、コマンドの丸暗記を不要ものにしてアルゴリズムと情報デザインに学生たちを注力させることに成功しているという報告をしました。
スライドを公開いたします。
当日の研究会の概要は以下の通りでした。
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第19回 SEA教育事例研究会2017
-教育改善の事例研究と未来の教育展望についての討論-?
主催:ソフトウェア技術者協会(SEA)教育分科会(sigedu)
共催:熊本大学大学院 教授システム学専攻
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教育分科会では、毎年初夏の時期に教育の実践報告や最新教育連の情報交換 など を中心とした研究会を開催しています。今年も、人材育成やパフォーマンス向上 につ いて新しい取り組みを実践されている方、教育工学に基づき教育の最新技術を研 究さ れている方、ユニークな教育展開をされている方、また担当の教育に問題を抱え て悩 んでおられる方が集まり、さまざまな実践事例や改善方策について集中討論会を 行います。
1.日時:2017年7月8日(金)13:30 - 18:00
2.場所: キャンパス・イノベーションセンター東京 熊大オフィス
東京都港区芝浦3丁目3番6号
JR山手線・京浜東北線田町駅 芝浦口(東口) 徒歩1分
都営三田線・浅草線三田駅 徒歩5分(アクセス方法は下記)
http://www.cictokyo.jp/access.html
3.プログラム
1) 河村一樹(東京国際大学 教授)
2) 君島 浩(三島市、元海上自衛隊)
3) 若山 昇(帝京大学教授)
4) 飯箸泰宏(一般社団法人協創型情報空間研究所 事務局長)
5) 中本 浩之(彩考電算システム社長)
6) 鈴木克明(熊本大学教授)
7) 米島博司(パフォーマンス・インプルーブメント・アソシエイツ)
8) 篠崎直二郎(法政大学理工学部)
4.定 員: 15名(※事前意思表示優先)
5.参加費(2泊3日フルセッション参加時)
SEA 正会員: 1,000 円
SEA 賛助会員: 2,000 円
一般: 3,000 円
学生: 1,000 円
6.スタッフ
実行委員長 : 米島 博司(ハ?フォーマンス・インフ?ルーフ?メント・アソシエイツ)
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懇親会は、新橋の「ニュー加賀屋」。ほぼ全員が電車で移動して参加しました。
楽しい一日でした。
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琵琶
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