梅花 一矢報いる--人生に詩歌あり(45)
2019/4/9
梅花 一矢報いる--人生に詩歌あり(45)
梅花 一矢報いる 新元号 旅人伝える 蘭亭の憂(琵琶)
うめのはな いっし むくいる しんげんごう たびと つたえる らんていのゆう (読み人 びわ)
「令和」は響きの良い元号です。
品田悦一氏の解題によれば、「令和」選定の真意は "横暴な権力者に復讐を誓う" ものであるということです。
平成天皇のお気持ちを汲んだ選定であったのかもしれません。
品田悦一氏は、東京大学総合文化研究科言語情報科学専攻教授。専門は日本古代文学(歌謡・和歌特に『万葉集』の東歌)。
寄稿先が不明(※)または削除されていますが、フリーサイトWIXに掲載されていたため、ここに引用いたします。
緊急寄稿 「令和」から浮かび上がる大伴旅人のメッセージ 品田悦一
フリーサイトからも削除されるかもしれないので、画像にして引用します。
品田悦一氏の緊急機構(1/3)
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品田悦一氏の緊急機構(2/3)
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品田悦一氏の緊急機構(3/3)
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現政権の担当者は引用元が「万葉集」の大伴旅人(おおとものたびと)編「梅花の歌(うめのはなのうた)三十二首」の序であると公表しました。
「梅花の歌(うめのはなのうた)三十二首の序」は、大伴旅人(おおとものたびと)が書いたもので、品田悦一先生によると、この序文は王義之偏「蘭亭集」(353年)の序(蘭亭序と言う)を下書きにしたものだそうです。
権力者の横暴で不遇の身にあった大伴旅人は、その「蘭亭序」の後半に書かれている王義之の憂い「人は老いや死を避けがたく、だからこそ その時々の感激は切なく、かついとおしい。昔の人が人生の折々の感動を綴った文章を読むと、彼らの思いがひしひしと伝わってくる。私が今書いているものも後世の人にそういう思いを起こさせるのではないか……。」を暗にほうふつとさせる手法で、「梅花の歌の序」は筆者(=旅人)が、蘇我一族によって殺された長屋王の復讐を密かに後代に願うものとして書かれているものだそうです。
「梅花の歌(うめのはなのうた)三十二首」に収録されている旅人の歌には、次のような一首もあるそうです。
雲に飛ぶ薬食むよは都見ば賤しきあが身またをちぬべし(八四八)
……空飛ぶ仙薬を服用するより、都を見ればまた若返るに違いない。
琵琶注
蘇我一族に蹂躙され見る影もなくなったいまではなく、かつて王(天皇)がまつりごとを摂られていた「みやこ(都)」を見ることができたなら、私もまた若返ることになるだろう、もう一度、王(天皇)がまつりごとを摂られる「みやこ(都)」を見たいものだ。
※4月9日現在、元記事が掲載されていたと思われる「琉游舎」のサイトでは「休載」となっています。最初に休載が確認されたのは4月2日なので、ほんの数時間しか掲載されていなかった可能性があります。
2019.04.02~04.09の「琉游舎」 のホームページ
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琉游舎のホームページはこちらです。
琵琶
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